
2026年6月17日(水)
徳島経営研究会6月例会が開催されました。
理念から生まれるビジネスモデル
~“想いを成果に”つなげる ココトモファームの取り組み事例~
株式会社ココトモファーム代表取締役 齋藤秀一氏

例会には80名を超える参加者が集まり、
会場は「学ぼう」という熱気に包まれていました。
齋藤さんは、
IT事業を展開する株式会社ネットアーツの経営を行う一方で、
2019年に農福連携を目的とした株式会社ココトモファームを設立。

「ココでトモだちになろう」
「誰ひとり取り残さない居場所を創る」
という理念のもと、
農業・福祉・商業を融合させた
独自のビジネスモデルを構築されています。
また、齋藤さんご自身もADHDであり、
ご家族にも障がいを持つ方がいらっしゃるそうです。
だからこそ、
「支援は誰のために、何のために必要なのか」
という問いと真剣に向き合いながら、
「誰ひとり取り残さない居場所を創る」
という理念を形にしてこられました。

2001年
ネットアーツ創業当初は、
本当に苦労の連続だったそうです。
超ブラック企業で、
サービス残業も当たり前。
成果主義・効率主義の経営による高い離職率。
人材育成や社員との信頼関係も全くない状態。
その時、田舞徳太郎氏の
著書『理念経営のすすめ』に出会います。
その中で紹介されていた
「理念なき戦略は罪悪であり、戦略なき理念は戯言である」
という言葉に深く感銘を受け、
日創研の研修を受講し始めたとのこと。

学んだことを実践しようと、
少しでも社風を良くしようと誕生会を企画します。
ところが、
「何のためにやるんですか?」
「誕生日って個人情報ですよね」
と、社員さんから反発を受けたそうです。
しかし、その経験を通じて、
「社員を変えようとする前に、
自分が変わらなければならない」
ということに気づき、
さらに学びと実践を積み重ねてこられました。

2019年
ココトモファームを創業。
ココトモファームでは、
一次産業である農業、
二次産業である加工、
三次産業である販売、
この経済活動の中に福祉を組み込み、
「農福商工連携による6次産業化」
を実現されています。
米づくりから米粉の加工、
バウムクーヘンの製造・販売まで一貫して行い、
多くの雇用と価値を生み出しています。

コロナ禍では売上ゼロという
厳しい状況も経験されました。
しかし、米粉のバウムクーヘンとの出会いをきっかけに
事業を大きく成長させ、
現在では多くの店舗を展開されています。
その背景には、
理念を軸とした経営方針と、
継続的な学びの実践がありました。

後半のディスカッションでは、
「自社において理念から生まれている強みは何か」
「その価値はお客様に認知されているのか」
をテーマに、活発な意見交換が行われました。
講演の終盤で語られた言葉の中で、特に印象的だったのは、
「障がい者は劣っているのではなく、違っているだけ」
という言葉です。
一人ひとりの個性や強みを活かし、
それぞれが役割を持って活躍できる環境づくりこそが、
理念経営の実践であることを強く感じました。

また、齋藤さんは売上目標を追いかけるのではなく、
「困っている人の役に立つこと」
「社員さんが喜ぶこと」
を大切な指標としていると話されていました。
人の役に立つことを積み重ねた先に、
お客様の喜びがあり、
地域とのつながりが生まれ、
社員さんも仕事をして楽しいと感じ、
結果として事業の成長につながっていく。
まさに理念から生まれるビジネスモデルを体現されている姿に、
多くの参加者が共感していました。

例会を通じて、
理念は単なる言葉ではなく、
商品・サービス・人財育成・地域との関わり方など、
経営のあらゆる場面に反映されるものであることを学ばせていただきました。
例会後の懇談会でも
質疑応答、感想発表など
活発な学びの場となりました。
齋藤秀一さん、
そしてご参加いただいた皆様、
本当にありがとうございました。

<追伸>
この日はココトモファームのバウムクーヘンを
例会会場にて展示販売させていただきました。
齋藤さんのお話を聞いて、
みんなが一斉に買い求め、
例会終了後わずか30分足らずで完売!
商品からもココトモファームの
理念を体験できてよかったです。


