活動報告

<日創研経営研究会 全国大会in岡山  「覚悟」 ~我、事において後悔をせず~>

活動報告

2017年5月25日(木)~26日(金)
日創研経営研究会 全国大会in岡山 
「覚悟」 ~我、事において後悔をせず~ に参加してきました!
徳島からは21名の参加!
なんと、全国からは1667名が参加して行われた大勉強会です!

ありがとうございます。

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初日、夜の懇談会!
学びを熱く共有しました!

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石井さんと木元さんが、「来年は一緒にTTに行こう」と固い握手!

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二日目のランチタイム!
岡山城の前でぱちり!

楽しいながらも、学びもすごい!
今回は多くの人がレポート&感想を書いてくれたので、
それを投稿させて頂きます。

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(株)石井組 石井孝典

今回、はじめて経営研究会全国大会に参加させていただきました。5月の瀬戸内。気候も大変よく、天候にも恵まれ本当に有意義な時間を過ごさせていただきました。本大会主管の岡山経営研究会の皆さんと副主幹の第8ブロックの会員の皆様の心あるご挨拶や、丁寧な対応・配慮がより大会を盛り上げたように感じました。すべてのプログラムの運営、誘導に何一つストレスを感じることなく参加させていただきました。裏を返せば、大会準備には大変苦労なさっただろうなと感じ、今大会のテーマ「我、事において後悔をせず」そのままの思いで作り上げてきた大会だなと思いました。

今大会に参加した感想や気づきを報告させていただきます。特に印象的だった基調講演と分科会を主に報告させていただきます。

最初に、高橋全国大会担当副会長の挨拶でAIによって、全産業の約半分が無くなるという話から、私たちの仕事を存続させるために今まで以上の覚悟が必要、そして一人一人の経営者が試される時代というお話を頂きました。そのあと、田舞本部会長の開会あいさつでAIの時代、IOTの時代、だからこそ人間というのが一番問われる時代に入ったと言われ、まさにこれからはAIを使う側の人間教育がより一層大切であると感じました。

つづいて基調講演です。両備ホールディングス(株)、小嶋光信社長の講演でした。1999年にグループのトップになり、そのころ毎年、公共交通の売り上げが3%~5%落ちていたそうです。そして2010年、あと数年で100周年を迎えようとしたとき、両備グループは今まで補助金をもらわないで生き残ってきた会社でしたが、補助金がないとやっていけないような状況だったといいます。「これじゃ、商売にならない」、そこで小島社長がしたことは、全社員と対話されたそうです。そこで何が分かったか。社員が何もわかってないことが分かったそうです。社是社訓、社歌、経営理念、何も浸透してなかったそうです。これから、100周年を迎える会社、これからもっと厳しくなる時代に、これでいいのか。毎日、考えられたそうです。そして、ふと、「忠恕」ということばが出てきたそうです。先代の戒名(天海院忠恕一貫居士)だったそうですが、先代の戒名までをも頭に置くほど、会社の歴史を隅から隅まで考えていたということがうかがい知れます。そして先代から「もしお前が社員を首にするようなことがあれば、まず、自分の首を切れ。そして社員に詫びてからリストラをしなさい」との言葉を頂いたそうです。
両備グループは景気の悪かった20年間の中で社員数を増やしています。会社統合もあり現在では約9,500人、人が余るということもあったそうです。小島社長は私の仕事は余った社員の仕事を作ることと言います。どうやって社員さんに生きがいを感じてもらえるような仕事を作っていけるか。「忠恕」(真心からの思いやり)の考えに従って経営なされたそうです。

小島社長の思いは、会社というものは社員が幸せに暮らせることが目的であって、そのツールとして企業・会社があり、そのツールである企業を磨きこむことによって社員がよりよく働き、幸せになると言われました。この「磨きこむ」というところを知行合一という言葉で説明されました。知っていることと行うことを一致させることということですが、人が一杯学んでみても、知識を詰め込んでみても行動を起こさないと何の役にも立たない。学んだことは必ず実行することを大事になさっているそうです。これは、学び続ける私たちにも言えることで、常に学びを職場に落とし込まなければ意味のないことを改めて気づかせていただきました。
小島社長は自身も学び続ける事はもちろん、社内の教育システム・教育施設も一流企業に負けないくらい力を注がれています。人は企業の宝と言います。その社員たちを幸せにする、そのためには業績を上げ、より多くの収益を上げなければならない。そこで作られた方程式が「社員の業績=健康×能力×やる気+夢=社員の幸せ」となったそうです。なるほど、というところですが、この中のやる気(モチベーション)をどう上げていくかが難しいところです。小島社長は社員のモチベーションを上げるためにいろいろな工夫をされています。その中の一つに予定の利益を超えたらその利益の1/3を社員に決算賞与として毎年2回のボーナスとは別に還元しているそうです。そしてルールとして、振り込みで決算賞与を渡さず、必ず手渡しで。そしてお金はすべて1,000円札にし、上司から直接部下へ手渡します。この時に何か一言コメントをつけて渡すようにしているそうです。どんなに評価の悪い社員でも賞与0円にはしないということも言われていました。すると社員の態度が180度変わったと言います。「人ってのは現金ですね」と、笑いを取られていましたが、やっぱりそれだけのことを社員にしてやらなければ、社員は喜びを感じない、口だけでは喜びは感じないと言ってました。なかなか、まねのできないことですが、「社員は口だけでは喜びは感じない」というところは納得のいくところでした。

つづいて、2日目の分科会では岡山経営研究会の小川賢一社長の講話を聞く事が出来ました。受付の方が会場左前方に立ち分科会の説明と、小川社長の経歴を説明されました。そのあと、ピンクのオフィシャルジャンバーを脱ぎ登壇され、「(株)小川建美、小川です。宜しくお願いします」と講話を始められました。このように最初から受付・司会・講義とすべての役割りを自分でなされ、会場の皆さまを楽しませていただきました。このように、会社でもお客様にどうやったら喜んでいただけるか、びっくりさせられるかを四六時中考えられているそうです。講義内容も始まる前に講義の内容を分かりやすく説明して頂きました。話し方も上手であっという間の時間でした。
「一億の保証人になった時『覚悟』が決まった」とのテーマでしたが、本当に覚悟を決めたのはバブル崩壊のあと、会社が生きづまり、父親の覚悟を見た時に本当の覚悟が決まったとお話しされました。そこからが本当のスタートだったと言われ、過去を否定し、すべての事を一からやり直すことからはじめ、普段の服装や挨拶、基本的なところから徹底したり、社内でも受付の場所に社長席を配置されたりと色々変えていったとのことです。
小川社長は家を売るという商売をされていますが、小川社長は異業種で住宅業界と似ていてヒントになる業界はないかと考えていたそうです。それが結婚式場でした。共通点はどこかというと一つ目に一生に一度の買い物。二つ目に購入した後でないとその価値がわからないというところだったそうです。そして、結婚する方はだいたい、結婚して5、6年目くらいに家を建てるので今現在の結婚式場を押さえておけば5年後、6年後のニーズをつかめると言います。結婚式場を回っているころ気づいたことは、お客様はいろんな価値観をもっていて、その価値観に合わせて結婚式場を決めています。安心感を求める人はホテル、住宅を建てるならばハウスメーカーで建てる、デザインを求めている方はコンセプトウエディング、住宅を建てるならば設計事務所、安さを求める方は安い結婚式場、住宅を建てるのもローコストで出来るところを選びます。そして、こだわりを求めている方はレストランウェディングになります。住宅を建てるときは工務店と、そういう流れが見えてきたと言います。それからは、お客様は何を求められているのかを区別する基準になったと言っていました。異業種の中に自社のビジネスモデルを重ね、ヒントを得るのが得意だなと感じました。とにかく、考えていますね。商売は、何の業種においてもお客様を喜ばせることが共通点です。異業種に見るという考え方を取り入れていきたいと思います。

そして、小川建美では離職する社員がありません。それは、社員が仕事を好きだからと言います。なぜ会社が好きになるかは、その人の価値を共有できる人が周りにいること、承認してもらえること、これがあれば会社を好きになると言っておりました。このように会社が好き、仕事が好きな社員がいると、結果的に顧客満足度が上がり、利益も上がっていくと自信をもって言っておりました。
社員教育では最初の半年間で会社の方向性、理念を学び、現場に出るのは基本的な事が出来るようになってからだと言います。電話対応にしてもお客様とのやり取りを練習台にはしてはならないということで、きっちり対応ができるようになって、はじめて会社の電話にでる事が出来るそうです。

私の会社では、現場で技術的なことを社員に教育することが当たり前になっています。現在、技術的な教育について、あれこれと考えていたので非常に参考になりました。

最後になりますが、私は日ごろ、社員の幸せについて考えています。小嶋社長の社員の幸せの方程式や100年を超えて社員を守ってきたお話、本当に参考になりました。これからも社員を守っていくこと、幸せにしていくことの第一条件が理念の共有だと改めて気づかされました。

非常に速いスピードで変化していく外部環境の中で大切なのは、学ぶしかないこと。そして、知行合一。学んだことをしっかりと社内に落とし込むことを実践していきます。

宮本武蔵テーマ対談での田舞本部会長の「百忍千鍛」(百の苦難を耐え忍び、千の訓練で鍛えれば、目標を達成できる)のことばを胸に、これからも精進いたします。

今回、レポートを書くことにより改めて気づくことが多くありました。この機会を与えて頂き感謝しております。
ありがとうございました。

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理念委員会副会長 宮城信孝
今回の全国大会は1667名と過去最高の参加人数でした。主幹の岡山経営研究会、そして副主幹の広島、西広島、福山、島根、鳥取経営研究会の皆さまには前準備から始まり当日のおもてなしまで何から何までお世話になりました。これだけの人数を迎えるには大変なご苦労があったと思います。そしてこの大会運営自体が岡山の方の本当の学びになったんだろうと思いました。私たちの会社運営も同じことと思います。何かを計画し、新しい事を始めようと企画・計画をした時は、大きい小さいに関わらずマネジメント(PDCA)能力がしっかりしてないと絶対うまく行かないものです。まずこの大会に参加して岡山経営研究会の運営そのものが学びになりました。
5月25日 13時25分~14時35分 
◇基調講演 
両備ホールディングス株式会社 両備グループ代表 兼 CEO 小嶋 光信氏
「覚悟を生む忠恕の経営」からスタートしました。両備ホールディングスさんの理念が「忠恕」です。「忠」人間が自然に持っている真心 「恕」人間が自然に持っている思いやりの心 と言う意味です。そして両備ホールディングスさんは岡山を拠点に「人々の暮らしにより楽しい旅や移動、技術、まちづくりを企業グループ51社、従業員数約9000人で提供している素晴らしい会社でした。理念を基に会社の発展を考えることでお客様の喜びや、社員さん生きがいが生まれ、それが社員さんの幸せに繋がるとの事でした。真心や思いやりの心を持って事業に挑む覚悟が大切という事を改めて肝に銘じました。
14時50分~16時
◇覚悟シンポジウム
コーディネーター 日本創造教育研究所 代表取締役社長 松原 誠氏
パネリスト    カモ井加工紙株式会社 代表取締役社長 鴨井 尚志氏
         木下サーカス株式会社 代表取締役 木下 唯志氏
         高田織物株式会社 代表取締役 高田 幸雄氏
パネリストの3人とも万策尽きたと思われる逆境から立ち直った経験をお話いただけました。
高田社長は不況のどん底から算盤を弾いてもダメ、良い商品を作らなければダメとの思いから高級品に専念するという究極の選択をされ経営革新をされました。
鴨井社長は売上が50億の時20億の設備投資をされ、その後売り上げが下降し万策尽きたと思った時、初めて幹部社員さんとの触れ合いから経営革新されました。覚悟からのイノベーションは問題解決型に徹する。お客様の提案からの商品作りを徹底する為に製造部門の人間も営業活動をすることで 作り手→使い手 使う人にどれだけ喜んでもらえるかを生産の基本と考えていることです。
木下社長は親族からサーカスからの撤退を迫られた時、木下の名前を残すと奮起し
世界一のサーカス、世界一の魂の集団になろう、を合言葉に後世に何を残すかを考えることでお客様に感動を売っている。との事でした。
松原社長のまとめの言葉は、経営革新を起こすには1.セルフイノベーション2.マインドイノベーション3.ビジネスモデルイノベーションを基に考える必要があるとの事でした。自分を変え、モノの見かたを変え、新しい商品を考える事がこれからの時代を生き抜く絶対条件と仰ってました。
16時15分~17時25分
◇日創研 白熱教室
「今こそ中小企業の活性化」をサブタイトルに本部役員、各地経営研究会会長、全国大会参加の一般会員で、これからの経営研究会の運営を通していかに各単会を活性化していくかについて話し合いました。
18時20分~20時15分
◇全体懇談会
5月26日 8時30分~9時40分
◇文科会
鳥取から世界にはばたく、進化する老舗 七転び八起きの覚悟
千代むすび酒造株式会社 代表取締役 岡空 晴夫氏
サブタイトルにもあるように「七転び八起きの覚悟」を岡空社長にお話しいただきました。大型投資に失敗し債務超過に陥ったことなどもあったそうです。やはり諦めない心が経営革新を生むのだと感じました。現在の目標は東京オリンピックの乾杯酒に日本酒スパークリング酒 AWA酒を取り上げてもらうことに挑戦するそうです。社員さんをモチベート出来る。素晴らしいビジョンと思いました。
10時20分~12時20分
◇13の徳目朝礼 全国大会
全国11ブロックの代表チームが優良企業をベンチマークし作り上げた朝礼を披露してくれました。
13時20分~14時10分
◇13の徳目朝礼 企業事例発表/表彰式
徳目朝礼の結果発表と株式会社谷川工業さまの朝礼の事例発表
14時25分~15時35分
◇宮本武蔵テーマ対談
 我、事において後悔せず
田舞本部長と「宮本武蔵」の著者 吉川栄治氏のご長男で吉川記念館の館長 吉川英明氏が大会テーマ「覚悟」を深掘りし対談されました。
◇今回の全国大会に参加してのまとめ
最後の対談で田舞さんが執拗に仰ってました。「今がいいから油断するな!今を最低と思うことで次の一手が出てくる」と今回のテーマである「覚悟」のことだと思います。全国大会二日間を通して学んだことの一つ目は会社を運営するためのマネジメント能力の大切さ。二つ目は13の徳目朝礼をレベルアップすることで社風は絶対に良くなる。代表チームの朝礼もよかったのですが、谷川工業の社員さまの行った朝礼は本当に感動しました。三つ目はこれから訪れるであろうと言われる不況に対して経営者が覚悟を持って臨まなければいけない。そして経営革新を起こさなければ企業として存続できない。やはり学び続ける以外生き残る道は無いと深く胸に刻みました。
最後にまずは全国大会に参加してくれた20名の会員企業の皆さま本当にありがとうございました。至らない点が沢山あったと事をお詫び申し上げます。
また今回参加されなかった会員企業さま、本当に価値ある二日間になると思うので是非とも来年は参加されることをお勧めします。

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株)みかも 金村 盟

【覚悟を生む忠恕の経営 小嶋光信代表】
基調講演は岡山を代表する企業である両備ホールディングスの小嶋代表でした。両備グループの経営理念は「忠恕」です。理念に基づき戦略や人材育成に忠実に取り組まれています。とにかく理念の確立こそが企業の成功の根底にあることを学ばせていただきました。
【覚悟シンポジウム】
コーディネーターは松原講師。パネラーは鴨井社長、木下社長、高田社長の3人。3社とも老舗企業です。様々な逆境や困難を乗り越えた時の覚悟、どんなイノベーションに取り組んだのかを発表して下さいました。逆境の時にこそパラダイムを転換させることの大切さを学ぶことが出来ました。
【日創研 白熱教室】
今までにない対話形式のディスカッションです。とにかく登壇された皆さんのスキルの高さに圧倒されました。そしてさらに良い経営研究会にしていくという覚悟を感じました。質疑応答はかなり盛り上がったので、今後の全国大会でも引き続き取り組んで頂きたいと思いました。
【分科会 千代むすび酒造株式会社 岡空晴夫代表】
創業150年を越える酒造会社を経営する岡空社長の講演を聞かせて頂きました。テーマは「鳥取から世界に羽ばたく、進化する老舗」。岡空社長が家業を引き継ぎ変革したこと、また失敗したことなども包み隠さずお話して下さいました。世界を目指すビジョンの高さが業績に結びついていると感じました。
【まとめ】
今年の全国大会は「覚悟 我、事において後悔をせず」というテーマで開催されました。僕が一番素晴らしいと感じたのは岡山経営研究会の運営の素晴らしさです。とにかく「おもてなし」これを全員が意識して、しっかりと準備されていました。組織運営に必要な規律、目的の共有や浸透、プログラムの内容、まさに模範となる経営研究会だと感じました。内容に関して心に残っていることは、白熱教室で登壇された経営研究会の幹部の方々のスキルの高さです。深い思考力が言葉の端々から感じられました。知識が判断力を伴う見識になり、行動力を伴う胆識に繋がっている。これを目の当たりにしたのと同時に自分とのギャップの大きさに落ち込んだというのが正直な気持ちです。また白熱教室の質疑応答の中での福岡県の織畠会長の答弁が凄かった。「経営研究会の学びとは組織を学ぶということ。そして自社に例えるなら会員拡大とは売り上げであり、出席率とは理念の浸透だ。」学び続けているからこそ言える言葉ではないでしょうか。やはり学ぶことが全ての基本であることを再確認できた大会だと言えます。素晴らしい全国大会に参加する機会を与えて頂き、本当にありがとうございました。今後は全国大会での学びを自社で共有し、実践できるように精進して参ります。最後に今回の全国大会のすべての手配をしてくださった宮城副会長に心から感謝申し上げます。細かなところまで完璧に配慮して下さり、一つも煩わしさがなく学びに集中することが出来ました。ありがとうございました。

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総務拡大委員長 高田健司

  『覚悟』~我、事において後悔をせず~を大会テーマに掲げた『全国大会in岡山』(参加登録人数1667名)に参加して一番に感じたのは、会場の雰囲気が今までとかなり違ったことです。全国大会といえばパワー全開で参加者を迎えるイメージを持っていましたが、ソフトな物腰で優しく会場へ我々を案内してくださいました。いざ始まるとオープニングからプロ顔負け?プロが制作した?迫力のある映像が流れ始め、映画館で映画を観ているような感覚に包まれました。講演の内容はもちろんのことですが、全体の運営の素晴らしさと構成、音響、映像など、今までにない迫力でした。今年で三度目の参加となりますが、 大会そのものの進化と世の中の流れの速さを感じた二日間でした。

  基調講演は、両備ホールディングス株式会社 両備グループ代表兼CEOの小嶋光信氏の『覚悟を生む忠恕の経営』を聴かせていただきました。岡山を代表する運輸・不動産・建築等を運営する代表のお話にはユーモアがちりばめられ聴き入ってしまいました。三毛猫が駅長をする駅のお話は皆さんもよくご存じでなないでしょうか?その仕掛け人が小嶋代表と知り、ますます話に夢中になりました。SNSを活用し情報を広げることで、のちに全国からお客様が集まる駅となるのですが、柔軟な発想と時代をしっかりと捉えた情報発信で、寂れかけていた常備鉄道を立て直すアイデアマンが連れてきた一匹の猫「たま」は、文字通り「招き猫」となったのです。
小嶋代表がお話して下さった「経営の方程式」をご紹介します。

会社の発展=お客様の喜び×社員の生きがい=社員の幸せ
↓↓↓
社員の幸せ=健康×能力×やる気+夢

会社の発展は、社員さんの幸せとつながっているというお話が印象に残りました。常に、社員さんの幸せを考え、経営をすることが基本であることを、基調講演を通して再確認させていだきました。

  基調講演の後、『覚悟シンポジウム』『日創研 白熱教室』と続きました。『覚悟のシンポジウム』では、今、女性に大人気のmt(マスキングテープ)製造会社『カモ井加工紙株式会社』(創業94年)の鴨井尚志代表、世界三大サーカスの一つ『木下サーカス株式会社』(創業115年)の木下唯志代表、畳縁の全国シェア三割以上を持つ『髙田織物株式会社』(創業125年)の髙田幸雄代表の三名をパネリストに、そして日本創造教育研究所社長松原誠代表がコーディネーターとしてシンポジュウムが進みました。岡山の企業で、自社の人財と商品という限られた資源を最大限に活かし狭い市場ながら世界と戦う三社。過去に困難にぶち当たった時のそれぞれの社長の『覚悟』をお聞かせいただきました。三社の共通点は、時代の流れで扱う商品が市場から消え去ろうとしている中、新たな展開や商品開発を行い切り抜けてきたこと。やはり、今ここに気づくスキル。そして、柔軟な対応と正確な判断が企業経営のトップリーダーには必要であり大切であることを学びました。

  『日創研 白熱教室』は、今までにない取り組みの会場参加型ディスカッション形式で行われました。本部の組織活性会員会を中心に「今こそ中小企業の活性化」をテーマに会場が一体となって議論が行われました。徳島経営研究会の総務拡大委委員長である私は「50名以下の組織運営は資金繰りの面からも困難であるとのお話を聞き、増員の大切さと必要性を理解致しました。徳島経営研究会は現在100名前後の組織であります。この場合、増員を目指すべきなのか、質の向上を目指すべきなのか」との内容のご質問をさせていただきました。本部からいただいた回答は「やはり増員は大切である。120名を目標に組織を育て、60名ずつ2つに分けて活動を続けると会も活性化しやすく良い」とのことでした。あのような場で発言させていただきましたことに、心より感謝いたします。

  二日目は、『分科会』『13の徳目朝礼 全国大会』『宮本武蔵テーマ対談』が行われました。
朝八時半より、六ケ所に分かれ『分科会』が行われました。広島西経営研究会の会員メンバーである『サンタクロース・スクール・ジャパン株式会社』の佐々木周司代表のお話を聞かせていただきました。保育園と幼稚園を経営しながら、脳科学に基づいた独自の幼児教育プログラムを開発しているとのこと。私どもの事業とリンクするお話が聞けて大変勉強になりました。私たちは、1994年創業以来、親の愛が子どもの心を育むことの大切さを、木のおもちゃや食を通じて、お客様と共に学び、提案しつづけています。これからもビジョン実現へ向けてさらに切り進んでいく『覚悟』を決めることができました。

『13の徳目朝礼 全国大会』で今年優勝したチームは、東京系絵研究会でした。社員さんをニックネームで呼び合う親密性の高い美容室の組織を設定しての元気いっぱいの演出でした。私服で、茶髪、「超~~」などの若者言葉の連発など、一見イケイケですが、規律のしっかりと守られた、今まで見たことのない新しい徳目朝礼の発表でした。私たちの職場でもスタッフ間で〇〇ちゃんと名前で呼び合っているのですが、それは企業組織としてどうなのかと今まで少し疑問に思って働いてきましたが、業種によってその点は大丈夫なのだと知り、若干ホッと致しました。発表では、お互いを認め合い、お互いの立場に置き換えて考える質問で、随所における工夫が見えました。

『宮本武蔵テーマ対談』は聴いていてとても身が引き締まる思いが致しました。田舞代表と小説「宮本武蔵」の著者 吉川英治氏のご長男である 吉川英明氏の対談がはじまると、会場内の空気が変わるのを感じました。 日本人には日本人に合った思想があります。その思想を表すのが言葉です。田舞代表が「われ以外みなわが師」の言葉を紹介して下さりました。「我以外皆我師」と書きます。これは、小説「宮本武蔵」の著者 吉川英治氏の言葉です。「心がけ次第で、自分以外の人やモノそして自然すべてから、何かしらのことを学べる」 常にニュートラルにし、多くのことを吸収していける心を磨いていきたいと感じました。

今回のテーマ『覚悟』~我、事において後悔をせず~これは宮本武蔵の言葉です。これだけを読むと武蔵は後悔をすることなどなく生涯を生きたようにとられがちですが、実はそうではなく、武蔵は若いころにたくさんの後悔を重ねたそうです。そののち晩年に出た言葉が~我、事において後悔をせず~だそうです。
『覚悟』。これも「死ぬ覚悟」を決めて戦うのではなく「生き抜く覚悟」なのであることを知り、私も今ここでやり続けていくことの大切さを改めて考えさせていただきました。これからも中小企業にとって厳しい時代は続きます。武蔵のように使命感や信念をもって、お客様やスタッフさん、地域を幸せにするという志いを貫く『覚悟』を決め、これからも努力し続けていきます。

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西川 弘祐

5月25日、26日の二日間、岡山で開催された経営研究会全国大会に参加させていただきました。貴重な機会をいただき、ありがとうございました。全国大会への参加は昨年に続き2回目ですが、とても内容の濃い学びの時間を過ごすことができました。今年の全国大会のテーマは「覚悟」。この変革の時代においての覚悟の大切さについて、講演やパネルディスカッションなど、様々な角度で学ぶことができました。
最初に行われた基調講演は、両備ホールディングス株式会社代表取締役社長の小嶋光信氏。テーマは「覚悟を生む忠恕の経営」でした。両備ホールディングスといってもピンとこないかもしれませんが、岡山を代表する企業グループであり、世界中に51社、9000人の雇用をする一大企業です。「たま駅長」の会社といったほうがピンとくるかもしれません。
小嶋氏は経営破綻した和歌山電鐵を再建した功績から、「地方交通の救世主」とも呼ばれています。「たま駅長」と聞くとブームを仕掛けたように聞こえるかもしれませんが、小嶋氏の経営は「忠恕」という経営理念そのものです。「忠恕」とは真心からの思いやりのこと。「たま駅長」が誕生したエピソードからもそのことが伝わってきました。
次のセッションは「覚悟シンポジウム」。創業100年を越える企業3社からパネルディスカッション形式で学びました。はえ取り紙で一世を風靡したカモ井加工紙の鴨井社長、木下サーカスの木下社長、そして畳の縁を製造している高田織物の高田社長。3社ともその長い歴史の中で不況や債務超過など絶体絶命の危機がありましたが、それを3つのイノベーションで乗り越えてきたそうです。その3つのイノベーションとは1,セルフ・イノベーション、2,マインド・イノベーション、3,ビジネスモデル・イノベーション。
セルフ・イノベーションとは「自分で決める」こと。自分で決めたことには夢やアイデアがわきますが、自分で決めずないことからは不満や逃避が生まれます。
マインド・イノベーションはものの見方を変えること。同じモノを見ても、その見方によってプラスにもマイナスにも変わります。ピンチはチャンスにもなるし、チャンスがピンチにもなります。
ビジネス・イノベーションは商品を革新すること。どんなに必要とされていた商品でも、時代の変化とともにその役割が変わることがあります。「ハエ取り紙」というヒット商品だけに固執するのではなく、「粘着」に事業領域を広げることにより、カモ井加工機は業務用マスキングテープ、そして一般消費者向けのマスキングテープと世の中の役にたつ商品を出し続けてきました。
変化には勇気がいります。しかし企業の命題でもある「永続」のためには経営革新は不可欠です。物事を明るい方から見て、勇気をもって革新にチャレンジしていきたいと思いました。
そして初日最後のセッションは「白熱教室」。経営研究会の単会と本部のあり方について、本音でのディスカッションが行われました。「経営研究会」の目的は中小零細企業の活性化です。しかしともすれば本部と単会で意見の相違が生まれてしまうことがあります。そしてその意見の相違を抱え込んだままにしてしまうと、それが不満や大きな誤解に変わってしまうことがある。
それは会社でも同じだと気付きました。お互いが本音で語り合ってこそ心から力を合わせることができる。経営研究会は組織運営を学ぶ場でもあります。この学びを自社にも活かして行きたいです。
2日目は分科会からスタートしました。昨年の全国大会でもそうでしたが、この分科会が一番印象に残りました。6名の講師の中から一番希望だった「縁結び」をテーマにした商品を販売されている、出雲の有限会社ひらの屋、平野社長の講演を聴くことができました。
講演では、呉服屋の4代目だった平野社長がギフトショップへの業態転換、「モノ」ではなく「コト」を売ることに決めて「縁結び箸」を仕事にしたこと、そして地元から全国へまた世界へと広げていくという3つの覚悟についてお話をいただきました。
老舗の呉服屋を、ギフトショップのフランチャイズに変えるという覚悟。遷宮前で観光客のほとんどいない出雲大社の前で、「ご縁を繋ぐ」とこと商品にし、商品開発と出店を決めた覚悟。そして現状の成功に満足をせず、2人の息子を信頼して全国へそして世界へと事業を広げていく覚悟。失敗を繰り返しながら成功するまでやり抜いた平野社長は3つのことを教えてくれました。
1つめは「チャンスは求めなければ気付かないし訪れない」ということ。2つめは「強みは自社の商品にだけあるのではなく、足元にダイヤモンドがあること」、そして3つめは「一番大切なことは需要の創造である」ということ。
無いものを観るのではなく、肯定的な観念で「有るもの」をしっかりと観ること。これからの時代に必要な考え方とヒントを沢山いただきました。
2日目の残りは徳目朝礼大会と宮本武蔵特別対談。徳目朝礼大会の代表チームの発表はどれも素晴らしかったですが、それ以上に谷川工業さんの社員さんによる「普段の朝礼」の発表が素晴らしかったです。「朝礼に本気で取り組めば社風は必ず良くなる」ことがビンビン伝わってきました。
2日間の大会のテーマは「覚悟」。最後のセッションとなった田舞本部会長と吉川英明氏による宮本武蔵特別対談は、「五輪の書」をテーマに行われ、非常に難しかったです。ただその中で、吉川英治の長男である吉川英明氏は、「覚悟とは後悔しないこと」と教えてくれました。これが2日間の学びのまとめとして腑に落ちました。
経営は「覚悟」が大事。すなわち自分で意志決定し、本気で実行すること。まだまだ覚悟が出来ていなかった自分に気付くとともに、これから覚悟をもって経営していこうと決意しました。今年の秋には看板商品のリニューアルを予定しています。まずこのことに「覚悟」を決めてしっかりと臨んでいきます。
最後になりましたが、岡山経営研究会をはじめとする第8ブロックの運営は微に入り細に入り行き届き、とても素晴らしかったです。心から感謝をするとともに、せっかくの学びの場を自社の経営と経営研究会の活性化に活かすことで御礼できるよう、頑張って行きたいと思います。2日間、ありがとうございました。

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徳島経営研究会 
早藤 重忠
覚悟『全国大会in岡山』~我、事において後悔をせず~に、参加させてもらい有り難うございました。大会先導をして頂いた宮城さんはじめ係りの方々にも、改めて御礼申し上げます。今回、過去最大1667名の登録人数でしたが、岡山経営研究会はじめ副主幹の広島・広島西・福山・島根・鳥取研究会の見事な連携とホスピタリティーで迎えてくれました。大変有難いやら申し訳ない程、手厚いおもてなしを戴きました。皆さんが誠心誠意行動されていました。古市実行委員長に、その旨伝えましたら「それを今回一番に大切にと、準備してきたんやぁ」とおっしゃっていました。元気な「いらっしゃいませ」の歓迎、席への誘導、休憩時間を終えると「お帰りなさい」まるで大阪日創研でセミナー受講しているようでした。
懇親会には「お飲み物どうですか?」と何度もお声がけしていました。いやぁ素晴らしい。我社も見習わなくてはいけない位だ。と思いました、流石経営者の皆さんです。
■基調講演
 両備ホールディングス株式会社CEOの小嶋光信氏 『覚悟を生む忠恕の経営』より
地域に根差しながらIT、タクシー・バス・鉄道・船舶運輸・不動産・企業再生など、手広く社会の中に根付いて、グループ企業51社、従業員約9000人。岡山を代表する企業となり日本、世界進出と貢献を果たしておられる大会社でした。
驚きました、理念が「忠恕」です。「夫子の道は忠恕のみ」意味は「孔先生の道は、忠(まこと)と恕(思いやり)と思います」と2500年も前から伝わる孔子の弟子の曽氏の言葉なのです。不易な価値感が大企業の根底にあったという事、これに続く企業活動の展開に驚きました。
経営方針が1、社会正義、2、お客様第一、3、社員の幸せ。の順番です。
このように、不易な精神の上に方針と行動指針がありました。
行動方針は「知行合一」 すぐやる・必ずやる・できるまでやる、とありました。
そのような企業精神と企業指針、行動指針を本に経営テーマも決めていました。
経営テーマ「安心・安全・エコで健康」と企業活動の方向性を示して、今期方針へと展開していました。このようなリーダーシップ力がきちっと構築されていました。
今期方針 1、優しい言葉、思いやりの行動 2、初心に帰り安全意識の再構築!と活動につながるようかみ砕かれていました。社長のリーダシップは、講演内容からも伺えましたが、大きな、何十社もある大企業群ですから、どのような、展開を実際しているのか知りたいと思いました。

徳島でも、恕を基盤の精神にされている会社があります。阿波銀行さんは阿波商業銀行の時代から「恕」の精神を大切にしています。我が仲間のアリーナテニスガーデン 井澤社長のところも「恕」の理念です。経済活動は時代を追って、変えなければなりません、又変わらねば続きません。しかし永続企業の根底には、大事にする精神及び考え方がしみ込んで、企業活動していることが解ります。
もう一つ、考えた事は経営方針が、社会要請に応えることを一番としている点です。
そのことは、人財育成と企業組織の育成、そして社員の幸せづくりにとつながるのです。そしてこれからも大切なことは、我々はその業において、社会要請に応えていく姿勢が必要なことです。何も大きな話ではありません。企業は「公器」といいますが、我社はその考えがまだ弱く、活動が貧弱です。両備グループさんは、企業は社会から信託(信じて託された)ものとして、両備イズムは築いていましたから、全くその志がちがいます。企業の志を、成長させていく時代が来ているのではないかとも考えました。そのような考えに基づく、企業活動をする会社が今後も生き残っていくことは間違いありません。
そして、そのような企業活動をする会社が多くなることで、この国の経済も立ち直っていくのではないかという先輩企業からの教えでした。
安岡正篤氏の言われた「一燈照隅」「万燈照国」を思いだしました。
徳島研究会でも現在の各企業がその業において、地域社会の一隅を照らしていかなくてはいけないと改めて思った次第です。
共に企業の存在価値を自覚し、企業経験を通じて覚えた「覚(さとり)」と「吾(われ)」の「心」に刻み込んだ、未来に対する「悟」という文字。
2つ併せて「覚悟」ができるのだろうと思います。
『白熱教室』も初めて試みでしたが、会場参加型ディスカッションの中からも、基調講演の内容に、相通ずる考えがありました。
(森脇副会長あっぱれ!金山副委員長、高橋、真鍋、武澤各副会長さん見事でした。)
これから益々、時代の変化は大きく、人口減少は急速に進んでいきます。基調講演で教えて戴いた道をきちんと修めて、企業活動をしていこうと思いました。
有り難うございました。

★★★★★
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パッケージ松浦 松浦陽司

ボクが一番、アツく感じたのは分科会!
株式会社 マエダハウジング(広島)
前田政登己社長の講演です。

「地域で輝く100年企業目指して」

広島でリフォーム・新築・不動産など幅広く展開するマエダハウジング。
もともとは前田さん、たった一人で創業されたそうです。

営業100軒、200軒行っても話も聞いてもれなかった。
でも、1000軒、2000軒回ったら、一軒、見積依頼をくれた。

でも、見積のやり方が分からないので、
本屋に行って、本で調べて見積してみる。
計算があっているかどうかが不明(笑)

とりあえず10万円で見積もりを出したら受注ができた。
さあ、今度は仕入先を探そう(爆)
こんな感じのまさに自転車操業をしていたそうです。

やがて孤独が嫌で、2名の営業経験を雇い、
「いつか広島で一番になりたい」
なんて夢を熱く語り合っていたそうです。

・・・が、その矢先、その2名の社員が横領していたことが発覚。
「人が信用できない」と落ち込んだものの
「でもこれは私の管理能力のなさだ」と思い直し、人を信じる覚悟を持ったそうです。

そこから創業の思いである
1 会社は絶対潰してはいけない
2 人の喜びが自分たちの喜び
3 価値観・ビジョンの共有
このような価値観を共有できる人材の採用や育成を始めました。

理念も作成
「私たちは住宅事業を通し、
お客様の満足、社員の幸福、地域への貢献を同時に実現します。」

地域密着を強化するため「サポーターズ」と社用車に大きく書いて、
水回りの仕事を中心に、小さい仕事にも誠実に対応していいます。
事業はどんどん成長していきました。

ところが、大手がどんどん参入してきて水回りを「捨てる覚悟」をして会社のスタイルを変えていきます。
「水回り」から「デザインリフォーム」への転身です。

女性コーディネーターの活躍もあり伸びていく。
自社冊子などを作成して、地域の方にリフォームして
「家族の会話が増えた」
「なんだか優しくなった」
なんてことを伝えていって、今も成長していると。

本当に「なんのために」仕事をするのかってことを、
深く思い直させて頂きました。
前田さん、ありがとうございます。

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  渡邊恭二

この度の全国大会のテーマは、覚悟~我、事において後悔をせず~でした。岡山出身である剣豪宮本武蔵の言葉です。全国大会では、まさに激動する社会、経済に立ち向かい、理念・使命を貫く「覚悟」を決めるという内容が盛り込まれていました。大会冊子の下段には、9つ〔武蔵の言葉〕が載っていましたが、その中に「千日の稽古を持って鍛となし、万日の稽古を持って錬となす。」とありました。千日万日の稽古からは、経営研究会の学ぶ仲間の姿勢が思い出されます。全国から1667名もの会員が一堂に会した過去最大の参加者数には驚かされます。また、徳島経営研究会からも21名の参加者がありました。皆様から、日々もっともっと学び続け、鍛錬し続ける覚悟をいただいてまいりました。
基調講演では、両備グループの代表、小島光信氏が「覚悟を生む忠恕の経営」と題して、発表されました。小島氏は南海電鉄が廃止路線と決定した貴志川線を引き継ぎ、猫の「たま駅長」を擁して利用客の減少を食い止め、黒字転換を目指しています。経営理念である忠恕という真心からの思いやりが、覚悟を生むと結んでいました。続く「覚悟シンポジウム」では、日創研の松原誠社長がコーディネーターを務め、ハイトリ紙で一世を風靡したカモ井加工株式会社が、1960年代にハイトリ紙の売上が激減するなか、いかに事業転換を図っていったか、一度消えかかった木下大サーカスが、いかにして世界の木下大サーカスになりえたか、オイルショックで経営危機を迎えた畳縁のメーカーが、どのようにして全国シェア3割以上の会社に再建したのか。それぞれの社長にご講演をいただきましたが、どれも覚悟がなければなし得ない功績でした。初日最後の演目である日創研白熱教室は、初めての取り組み。各経営研究会のメンバーや本部が、どんな意見を持って、真剣に会の運営に携わっていらっしゃるかを感じることができました。ありがたいことです。2日目の分科会では、島根経営研究会の平野裕二氏の講演を聞きました。明治40年から続く呉服店の4台目。呉服店から、シャディサラダ館へ事業転換され、そしてものを売る商売から、ことを売る商売へと、出雲大社前に「縁結び」を売る箸のお店を創業。すべて縁により方向が決まり、人とのご縁に支えられてきたという平野氏は、一時は全国売上ナンバーワンとなったシャディサラダ館の業績が低迷し、失敗を続ける中、出雲大社の宮司との縁で、「縁結び」を売ることに。縁結び箸の販売を通じて、業績を向上させました。事業転換には覚悟が必要ですが、人とのご縁こそ、その覚悟を支えてくれるものだと感じました。13の徳目朝礼大会は、11ブロックの代表が、それぞれ特色を持った取り組みで、朝礼の素晴らしさを伝えてくれました。甲乙つけがたい中に最優秀賞が決まりましたが、四国ブロックで闘った四国代表である愛媛経営研究会も優秀賞を獲得され、胸をなでおろしました。改めて、朝礼の目的や意義について考えさされる、素晴らしい大会でした。岡山全国大会を通じて、岡山経営研究会のメンバーのきめ細やかな配慮に感動しました、なかでも懇談会の会場では、料理や飲み物が行き渡っているかと、気を配っていらっしゃったことが心に残りました。駅から会場へと続く道ごとに看板を持ってくださり、おかげさまで迷うことなく会場に到着しました。また、ご一緒させていただいた徳島経営研究会のメンバーとの2次回も、楽しいものとなりました。みなさまおひとりお一人の感想を聞かせていただき、学ぶ仲間のいることに、大きな喜びを感じました。私とは違う視点でものを見聞きする経営者から、多くの気づきを与えていただきました。会場で聞く講演内容もさることながら、共に学ぶ仲間の気働きや、共通体験を通して学ぶことに、大きな意義を感じた二日間でした。来年は、北九州経営研究会での全国大会となります。テーマはイノベーション。共に学ぶ仲間と、また来年も参加したいと思います。最後ではありますが、会長はじめ、この度の全国大会のご準備をしてくださった宮城副会長、そのほかの皆様、大変お世話になりました。心より御礼申し上げます。

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木下 高広

 5月25日・26日に開催された日創研経営研究会 全国大会について、学んだことをお伝えします。

基調講演 両備ホールディングス㈱ 小嶋 光信 氏
・幸せは自分で創るものであり、それをどれだけ会社がサポートできるかで社員の幸せが決まる。「社員の幸せ=健康×能力×やる気+夢」
・イノベーションにより人の仕事が減っていく→余った社員の仕事を創り出すのが経営者の仕事である。
・社会のため、お客様のために必要であると分かればチャレンジする。
・「知行合一」学びは実践しなければ意味が無い。

覚悟シンポジウム 覚悟!その時、経営者は
・まず「自分で決める」ことから覚悟が生まれる。
・自分の無力さを自覚し、全てから教えてもらうことが大切である。
・「売り手→買い手」の関係ではなく、「作り手→商品→使い手」の関係を創ることで顧客目線が生まれ、問題解決型・現場主義の経営が実践される。
・後生に残すものは「人」である。

分科会 教育と人材育成に人生を捧げる覚悟
・子育てもマズローの5段階欲求と関係がある。
 ①母からの愛情②他者との関係③仲間の形成④上級クラスへの憧れ⑤自分で目標設定
・今の自分を知り、何がブレーキになっているかを知る。
・働く目的が変化してきている→所属欲求、承認欲求が高まっている
 ただ所属するだけでなく、承認し合い、社会貢献を求めている。
・承認には三つの種類がある。
 ○「成長」に対する承認→過程を認める
 ○「成果」に対する承認→結果に対して承認する
 ○「存在」に対する承認→その人自身に感心を持ち、認める
 一番大切なのは存在を承認することであり、人の大きな可能性を信じ、早急な結果を求めない。
・相対評価でなく、絶対評価も必要である。

感想
 隅々にまで配慮の行き届いた素晴らしい全国大会でした。主幹の岡山経営研究会や、副主幹としてご準備いただいた経営研究会の方に感謝します。時代が変化するスピードが加速し、イノベーションが求められているにもかかわらず、どこか他人事で危機感を持っていない自分に気づきました。変革を受け入れ、新しいことにチャレンジするためには覚悟が必要であり、そのためにも学び続けることが大切だと思いました。経営研究会や、色々な学びの場を無駄にせず、学んだことを実践します。

★★★★★

ダイトー工業㈱ 石橋 哲朗
今回、初めて全国大会に参加させて頂きました。今回のテーマは「覚悟 我、事において後悔をせず」でした。そのテーマ通りの主幹の岡山経営研究会、そして副主幹の第8ブロックの経営研究会の皆様のホスピタリティ溢れる対応を感じました。
 一日目、基調講演は両備ホールディングス株式会社の代表取締役会長である小嶋光信氏の講演でした。両備グループの経営理念は「忠恕…真心からの思いやり」との事でした。「社員の幸せ」とは自らの努力でつかむもので、甘えた社員を作るのではなく、自らの努力と自己管理、健康維持と能力開発で「いつもやる気の社員の社員を育てる」ことである。「会社」は幸せをつかむチャンスを提供する場所。
 社員の幸せの方程式  社員の幸せ=健康×能力×やる気+夢
 経営の方程式     会社の発展=お客様の喜び×社員の生きがい=社員の幸せ
そしてテーマでもある「覚悟」の瞬間は、大きな決断の一つとして規制緩和は間違いだと分析し、全国各地でのいろいろな地域公共交通の再生を通して、地方に公共交通を残すための法律制定へ向けた努力をしたことと話されました。
 地方のインフラを支える仕事に誇りを持って、取り組んでおられると感じる講演でした。弊社も設備づくりを通して「日本のものづくり、品質向上」を支えていると感じる仕事を社員さんと共にして行きたいと感じました。
 続いて覚悟シンポジウムでは、カモ井加工紙株式会社 代表取締役社長の鴨井尚志氏と高田織物株式会社 代表取締役の高田幸雄氏と木下サーカス株式会社 代表取締役の木下唯志氏の三名がご登壇され、日創研の松原社長様がコーディネーターを務められました。
 三社ともに時代の変化に対して新たな展開、商品開発をし、変化対応してこられた柔軟性とトップの決断力を感じました。
 続いて中小企業の「覚悟」への白熱教室と題して会場参加型で岡山の森脇様と金山様の息の合った進行と武蔵境自動車教習所の高橋会長様、㈱マルブン眞鍋社長様と㈱ジャロック武澤社長様の明確な回答に改めて「志しの高さと実行力」を感じました。
 二日目は分科会にて木造ホーム㈱小川健美 代表取締役小川健一氏のテーマ「1億の保証人になった時『覚悟』が決まった」を聴かせて頂きました。会社の特徴として4項目、話されました。
① 入社3年以内でヘッドハンティングされる(24人中21人は新卒採用)
② 高額なオファーを断って会社に残る(この7年間9人入社 離職率0%)
これは入社された営業マンが好成績(年間販売棟数12棟など)を上げた事を聞いて、会社にヘッドハンティングの電話をかけてくるとのことです。高額な給料(現在の3~4倍)をニンジンに誘うらしいのですが、ここの社員さんはその話を社長にすべて報告するとの事でした。仕事が好き、会社が好きだから辞めないとのことでした。
③ 全国でも上位の高収益(経常利益率8~11%)2004年から13期連続黒字。
④ 顧客満足度が高い(お客様ハガキ・OBさん感謝祭・年賀状)
社長が考えるブランド力とは認知度とファン度の二つあって、後者のファン度の知る人ぞ知るを目指したとの事でした
 また、異業種で住宅業界と似ている業界はがないかとタウンページで調べて結婚式場があった。一生に一度の買い物、購入した後でないと価値が判らないところの二点が似ていた。そして結婚式場をベンチマークに行き、安心感を求める人はホテルウエディング、住宅で言えばハウスメーカー、デザインを求める人はコンセプトウエディング、住宅で言えば設計事務所、安さを求める人は安い結婚式場、住宅で言えばローコストで出来るところ、そしてこだわりを求めている人はレストランウエディング、住宅で言えば工務店。
異業種をヒントに、そして結婚後のニーズを加味した目の付け所が、学ぶ姿勢から培われたものと感じました。
 今回の全国大会の中で一番印象に残ったのがこの分科会でした。小さくても強く、全国でもトップクラスの成果を出せることに勇気を頂いたような気がしました。
 最後になりましたが、今回の全国大会の準備をして頂いた宮城委員長に改めて感謝申し上げます。来年の北九州も是非参加したいと感じさせて頂きました。

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豊田ハナ子

2017 全国大会in 岡山
大会テーマ  覚悟 我、事において後悔せず
これは、宮本武蔵が、生涯悩み剣を究めるために生きた自分を戒める言葉だったそうです。
宮本武蔵を書いた吉川英治氏の長男、英明氏と田舞代表の対談を通して武蔵の覚悟の深掘り、武蔵を書きながら吉川英治の生き方から自分に課せられた使命、命を賭ける真剣さを考えさせられました。
武蔵60歳にして書いたと言われる「五輪の書」に朝鍛夕錬、万事において我に師匠なし
      千日の稽古をもって鍛となし
      万日の稽古をもって錬となす
教えを斯う師匠もなく我流で無心に努力をして剣術を磨き、自らの信念を貫くために、何がなんでも生き抜こうとした武蔵の生き方から、経営者として生き抜く覚悟、やりきる覚悟を問われる大会でした。
分科会では、(有)ひらの屋 代表 平野裕二氏の「覚悟が生んだ縁結び、地域文化創造事業」に出席させていただきました。
明治40年創業の呉服屋からギフトショップに覚悟の転換、そしてモノからコトを売る
また、昨年からは地元から全国へと展開するようになるまでの決断でした。
人との御縁を大切に常に新たなビジネスへの挑戦で一膳一縁 「縁結び箸」の誕生でした。 
最初の挨拶で「私は、止まっている事は好きではない、いつもチャレンジしている事が好きです」と言われたが、本当にやる事なす事失敗しながらも挑戦し続けます。そんな前向きな生き方に出雲大社の宮司からも協力を得られるようになったのかなと思いました。
普通は、誰も会う事などできないような宮司から『私が力になる』と言ってもらえる。まさにお神様からも応援されるような人だと思う。
チャンスは求めなければ、気づかないし、訪れもしない
強みは、自社商品だけではない、足元にダイアモンドはあったと話された。
出雲大社という強みに気づいたのは、奥さんの一言であったそうです。近くに大型ショッピングセンターが出来ました。そこにライバルの出店を知り落ち込んでいる時に、「大型SCは売れなくなれば撤退するけど、出雲大社は絶対に撤退しないわよ」
その一言が転機になったと話された。
誰でも外に目を向けがちです。もっと社内、地元の強みに気づく、発掘する必要を考えさせられました。
今大会では、逆境から経営革新された方々の覚悟の経営を学びながら、いつも田舞代表が言われる「いい時は悲観 、ドン底では楽観」を考えていました。
経営者の責任として、本当にいい時こそ調子に乗ってはいけない、いい時は続かない必ず下降する。覚悟の経営で再起できるかどうか自信のない私は、日頃から学び、実行する
チャレンジャーを目指して行こうとおもった。
「どうすれば易きに流れることなく、一筋の道を求めて生きていく事ができるのでしょうか?」と言う田舞代表の質問に吉川英明氏は「自分を信じることだ」と言われた。
自分を信じ覚悟の経営が出来る経営者となることが私の課題かもしれない

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 ~参加させていただいての学び~                           木元 靖博

 「参加に至る経緯」
会員登録はしていたものの数年間、幽霊会員の名前が相応しい私が全国大会に参加した経緯から、
SA研修から5年が過ぎ、本年3月例会でのご縁があり、4月にSC研修を終え、現在5月からPSV研修を受けています。第一講を終えた翌日、「全国大会の席が一名分の空きがあるけど行きませんか。」
第一講で、「選択か逃避か」のお話詩を聞いていた直後に自分は今ココで試されている。 いつものように逃避しても良いよという自分、選択しろという自分が戦っていました。 PSV実践コースです「行動こそ真実」 内容も状況も解らないまま参加を決意しました。 

5/25  1日目 
・基調講演
 当日も内容を調べても居ない状況で岡山に到着し、優しさとエネルギー溢れたピンクのジャケットを着た運営スタッフの方々のお出迎えで歓迎ムードが感じられました。 開会式では大きなスクリーンに迫力のある映像と音響で心拍数が高まる状況の中、開会式が行われ両備ホールディングス株式会社 小嶋光信会長の講演『覚悟を生む忠恕の経営』に入りました。『忠恕』という言葉が強く印象に残り、再度調べました。
忠恕=真心からの思いやり自分の良心に忠実であることと、他人に対する 思いやりが深いこと
現状の自分の胸突き刺さる言葉として、どれだけ学んでも行動しなくては意味も価値もない。会社は社員の幸せのために在る。その、社員の幸せとは決算ボーナスでは千円札の束で渡すこともある。というお話しから初日初講演で、『行動しなくては意味も価値もない』今回の行動も現場での行動をして意味があることを教えていただいた気持ち。ボーナスが出せれば千円札で社員の笑顔を楽しく面白く表現できる社風にしてみようと思いました。  
 ・覚悟シンポジウム
 『覚悟!その時、経営者は』というタイトルでコーディネーター日創研 松原代表パネリスト
・高田織物 高田代表     ・カモ井加工紙 鴨井社長 ・木下大サーカス 木下代表
高田代表のお話では、父親の癌宣告から27歳で社長就任、良い商品を作れば状況が変わる。小さくても良い強い会社が良いという考えを原点に高級品、中級品に重点を置き裾モノは作らない。最終的には中級品も止め高級品で売り出すと覚悟を決め10年間は合わない商品は作らない10社の同業企業がある中で基盤を整えた後に大きな設備投資をし他社との差を拡げられた。覚悟を持ち狙いを変えた事。中級品も止めるという覚悟を貫いたことで成功している。 
鴨井代表のお話では、カラフルなマスキングテープで世界の女性を虜にするという花々しいイメージですが、原点はハエ取り紙、粘着テープや住宅用マスキングテープが主力商品。売り上げが落ち銀行の融資もできない状況で自分の非力さを知り、覚悟を持ちその力を学ぶチカラに変えカラフルなマスキングテープの主力商品ができた。
木下社長のお話しでは、明治大学の剣道部を未経験から入る。辞めることをしてきたから辞めるは絶対に言わないと覚悟をもって自分と戦った。生きるか死ぬかの練習をして剣道3段も習得できた。というのが印象に残りました。 3社とも時代の流れからピンチに陥りそこから逆境を跳ね返すために覚悟をもって新たな戦略を立て行動し続けたからこその成果ができていると感じた。

・中小企業の『覚悟』への白熱教室   ~今こそ中小企業の活性化~
徳島経営研究会の幽霊会員にとっては、全国各地に拡がっている経営研究会を少し見え多様に感じました。
会員の拡大は、売上だ! という意見、共感のない会員が入っていても良くない、出席率の在り方、正解となるものはないだけに判断基準がこのような大会内で全国からの生の声が聴ける。ところがリアリティー満載で社内でもしてみたいと感じました。

懇親会では、幽霊なだけに知人も少なく徳島経営研究会の方々と普段とは違った場で違ったお話ができたこと。たまたまPSVのアドバイザーが4名居て話が出来たのも良かった。ただ、場所が会場外という印象があった為に悲しさが少し感じてしまった。

5/26二日目、分科会 教育と人材育成に人生を捧げる覚悟 
広島西経営研究会 佐々木周司氏 サンタクローススクールジャパン株式会社代表取締役

『スーパーマン子供』運動、勉強、コミュニケーション力、子供の可能性を最大限に高めているような印象
 正直、跳び箱10段を飛ぶ子供や英会話の発音に日常会話が英語なのかと疑ってしまうくらい、まるで仰天ニュースのような映像でした。 
  このような状態まで能力を高められるためには、
1、 愛情の土台を作る。他者との関係を築くこと
2、 母親からの愛情を築くこと
3、 仲間を形成しはじめクラス、組織での居場所を形成する
4、 上のレベルの人たちを見て憧れを抱いてもらう 自主学習
5、 目標を設定し、果たそうとする
*マズローの5段階成長欲求で例えてくれた。
1、 生理的欲求: 食べる糧を得る、最低限の資金
2、 安全欲求: 予測可能で秩序によって規則がある状態  馴染みやすい環境状態
3、 社会的欲求: 仲間が欲しい、一員として存在している状態
4、 尊厳欲求・承認の欲求:  他者から認めてもらいたい
5、 自己実現欲求:目指すべき姿と目標がある状態 自分に課題を設定し果たしたいと思う自己肯定間
現代では、働く目的が自己実現を重視しなくなっている。それよりも、所属、承認、社会貢献の方が重視している人が増えている。 承認には、・成長承認・成果承認・存在承認の3つがあり
承認の中でも、存在承認が基礎になる。その人を認め関心を持ち大切な存在なのだと思うこと母親のような無償の愛をもって接する。 所属すること自体がゴールではなく、互いに関心を寄せ、認め向上し合う仕組みや仕掛けを作る。
相対評価ではなく、絶対評価にすることで、頑張れば頑張った分の評価がある仕組み。

人間の大きな可能性を信じる
遺伝子の観点から考えてみる38億年の進化の経験、遺伝子が目を覚まし脳も800億の才能がある
潜在意識97% 顕在意識3%  潜在意識とは、顕在意識の7万5千倍ものチカラを持つ

『潜在意識の使い方』できそうだ、やってみたい、楽しい、大好きだ、応援する仲間がいる
早急な結果を求めるのではなくゆっくり、じっくりと見守り応援し続ける。
利他の力は、潜在意識を高められる。

13の徳目朝礼、全国大会
 エリアごとの発表は、本当に素晴らしく見ていて清々しさと模範、芸術の様にも感じました。
自社でも朝礼はあるがまだまだ有効に活用しきれていない。目的を定期的に見直し現場の状況で調整していきたいと思いました。
    
2日間。 幽霊会員がたまたま空いた全国大会への切符
PSVの第一講を終えたすぐでなければ、言い訳で逃避していたかもしれません。 行動すれば状況が変化し学びが得られることに気づけました。
『日常を過ごす2日間』または『選択からの学びを得る2日間』
常にチャンスがあり、気づけないでいたということ勿論、毎回すべてに参加は難しいでしょうが
現場の状態を整えチャンスを捕まえる事が出来るように、店のメンバー共に成長し学び続け成果を創り続けられるように『より良い選択』をこれからの自分に言い聞かせています。  

幽霊が成仏しきらず彷徨っているところ助けていただき命を救われました。
徳島経営研究会の皆さま、全国大会参加の皆さまに感謝しております。ありがとうございました。

★★★★★

報告者 坂 雅弘

1)基調講演 講師 両備グループ 代表 兼  CEO 小嶋 光信氏
 経営理念は「忠恕…真心からの思いやり」
・ 「社員の幸せ」は、自らの努力でつかむもので甘えた社員を作るのではない
・ 自らの自己管理、健康維持と能力開発で「会社」は幸せをつかむチャ
ンスを提供する場。 社員の幸せの方程式  社員の幸せ=健康×能力×やる気+夢   経営の方程式 会社の発展=お客様の喜び×社員の生きがい=社員の幸せ
・ 「覚悟」の瞬間は、大きな決断の一つとして規制緩和は間違いだと分析
全国各地でのいろいろな地域公共交通の再生を通して、地方に公共交通を残すための法律制定へ向けた努力をしたことと話されました。
2)覚悟シンポジウム  テーマ  その時、経営者は
 ①カモ井加工紙株式会社 代表取締役社長 鴨井尚志氏  ②高田織物株式会社 代表取締役 高田幸雄氏  ③木下サーカス株式会社 代表取締役 木下唯志氏  ④コーディネーター 日創研 松原氏
・ 三社ともに創業100年を超える老舗企業であり時代の変化の中で不況や債務超過など絶体絶命の危機がありましたが、新たな展開、商品開発をし、変化対応してこられた柔軟性とトップの決断力を感じました。
・ イノベーションとは3つありセルフ・イノベーション、マインド・イノベーション、ビジネスモデル・イノベーションを知りました。
・ セルフ・イノベーションとは「自分で決める」こと。自分で決めたことには夢やアイデアがわきますが、自分で決めずないことからは不満や逃避が生まれます。
・ マインド・イノベーションはものの見方を変えること。同じモノを見ても、その見方によってプラスにもマイナスにも変わります。ピンチはチャンスにもなるし、チャンスがピンチにもなります。
・ ビジネス・イノベーションは商品を革新すること。どんなに必要とされていた商品でも、時代の変化とともにその役割が変わることがあります。「ハエ取り紙」というヒット商品だけに固執するのではなく、「粘着」に事業領域を広げることにより、カモ井加工機は業務用マスキングテープ、そして一般消費者向けのマスキングテープと世の中の役にたつ商品を出し続けてきました。
3)日創研 白熱教室 テーマ 今こそ中小企業の活性化
会場参加型で岡山の森脇氏と金山氏の息の合った進行と武蔵境自動車教習所の高橋氏、㈱マルブン眞鍋氏と㈱ジャロック武澤氏の明確な回答が勉強になりました。
・ 経営研究会の単会と本部の考え方の違いを本音でのディスカッションが行われました。 「経営研究会」の目的は中小零細企業の活性化ですがともすれば本部と単会で意見の相違が生まれてしまうことがあります。そしてその意見の相違を抱え込んだままにしてしまうと、それが不満や大きな誤解に変わってしまうことがある。それは弊社の経営幹部と社員との関係と同じだと気付きました。お互いが本音で語り合ってこそ心から力を合わせることができる。経営研究会は組織運営を学ぶ場でもあります。この学びを弊社にも活かして行きたいと感じました。

4)分科会 千代むすび酒造株式会社 岡空晴夫代表
創業150年を越える酒造会社を経営する岡空社長の講演を聞かせて頂きました。テーマは「鳥取から世界に羽ばたく、進化する老舗」。岡空社長が家業を引き継ぎ変革したこと、また失敗したことなども包み隠さずお話して下さいました。世界を目指すビジョンの高さが業績に結びついていると感じました。
・覚悟とは発情   ・良いと思ったら何でもやる まずやる   ・創業150年の会社を継続させるには、売上・品質第一主義   ・飲んで違いの分かる美味しいお酒を造る   ・粗利は絶対確保、利益を生む経費はどんどん使う   ・研究開発費3% 輸出、新商品の先行投資(短期の費用対効果を考えない)   ・無借金経営は、無理? 適正な借金経営

5)宮本武蔵テーマ対談 我、事において後悔をせず 
最後のセッションとなった田舞本部会長と吉川英明氏による宮本武蔵特別対談は、「五輪の書」をテーマに行われましたがよく分かりませんでしたが吉川英治 長男 吉川英明氏は、「覚悟とは後悔しないこと」と教えてくれました。
これが答えかな?

★★★★★

今治秀雄

5月24日(木)明日の四国地区ブロック活性会会議(8:30スタート)め前日に岡山に到着しました。
朝、8:30より四国地区の正副ブロック長・各県会長、事務局長が集まり、各県の活性化状況(例会・理事会の出席率・本部研修の参加率等々)について話し合われます。音階は本年度から新たに導入された本部研修の参加報告の集計システムの模索を各県県単位で考え次回の活性化会議で試してみた方法の検証を行い報告すつこととなりました。
その後は引き続いて本部理事会ですその後は引き続いて本部理事会です。全国経営発表大会のエントリーの締め切りと注意点、経営相談会の推奨。審議事項として茨城経営研究会
の承認、本部・地区定款の変更(主に外部講師の招聘の報告と許可制について)2019年度神奈川経営研究会の主管でも全国大会開催の承認当が審議されました。
 会場を岡山シンフォニホールに移し 『覚悟』~我、事において後悔をせず~を大会テーマに掲げた全国大会が始まりました。今回の意参加者過去最大の
1600人余りの参加者で今年も前年度を上回る大会になりました。(どんどん参加者も増え、このさきどうなるんでしょう?さすがにうまく映像と音楽を使いこなす日創研経営研究会、おそらく関係者がいるであろうプロの製作者が関わった作品が会場を包みます。3層庭kれた客席が超満員その割にホワイエが狭く、休憩の度に人があるれかえっていました。
 基調講演は両備ホールディングス株式会社 両備グループ代表兼CEOの小嶋光信氏の『覚悟を生む忠恕の経営』お話でした。講演で話された和歌山のたま駅長(三毛猫駅長)仕掛けにでもある小島氏はそのユーモアのセンスが際立つ軽快な語り口で楽しく聞かせてもらいました・
経営の方程式 会社の発展=お客様の喜び×社員の生きがい=社員の幸せ
この方程式のとおり会社の発展は最終的には社員この方程式のとおり会社の発展は最終的には社員の幸せとおなじということになります。この答えを分解するとお客さまの喜びと謝意の生きがいの相乗効果によつっものだともいえるのです。
社員の幸せあってこそ会社の発展はあるのだと再認識しました。
 
 次のプログラムは『覚悟シンポジウム』では日本創造教育研究所松原社長がコーディネーターとなり岡山を代表する企業3社を迎えしてシンポジュウムが行われました。
昔はハエ取り紙から今はマスキングテープ製造の会社『カモ井加工紙株式会社』の鴨井代表、畳縁の製造会社髙田織物株式会社の髙田代表、皆さんも良く知ってる世界三大サーカスの一つ『木下サーカス株式会社』の木下代表、がパネリストとして参加されました。
いずれの企業も100年余りの歴史の持つ老舗企業です、しかもこれも同じく絶対絶命の危機をさらされ、さまざまなイノベーション(企業変革)をおこし、自分の力で乗りこらえたそうです。やはりそこには時代の流れを敏感に感じる力と自由な発想力と旧来の固定観念に縛られない自己変革能力を持ってるリーダーがいたからこそなしえたのではないかとあ感じました。
 今回は岡山でも大会ということで森脇本部副会長景山本部監事肝いりのチャレンジ企画題して「白熱教室」経営研究会の各地単会の抱える問題手や本部に対する不満や提案を吸い上げようとする企画でした。結果は・・・。1600余りの会員の前で本部に対して不満をぶつける「覚悟」をもてる会員がいかほどいるものかよほどの度胸がなければ難しいでしょう。しかしながらわが徳島経営研究会から高田さんからでました。すばらしい総務拡大いい腸としても質問増員に関するものでした。ものすごい勇気です。これもTT効果なのかとも思いました。
2日目は朝の分科会に参加してその後の13の徳目朝礼全国大会で11風呂一句の代表の朝礼を見させていただきました。私の個人的な感想ですが福井県の電気工事業者でも朝礼風景はとても参考になりました、来年からは実際の企業で行われてる企業が大会に参加するということでもっとな生な感覚の朝礼が見られることがとても楽しみです。
2018年度は北九州大会です、関東・東北に比べると比較的参加しやすいと思います。来年は今年以上の参加者で行きたい門です。

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大信サンドライ株式会社 岩佐 和宏

 5月25日から26日、日創研経営研究会の全国大会に参加し、多くの学びと気づきを得ることができたので以下にその内容をレポートします。

基調講演 覚悟を生む忠恕の経営 両備ホールディングス株式会社 会長 小嶋 光信 

経営理念の「忠恕」とは、お客様の要望を何とかしてさしあげようと努力すること。
真心からの思いやりを持って仕事に取り組むことを言っている。
全国的に大きな話題となったタマ駅長も元々は、買主だった方の猫をなんとか駅に住まわせてほしいという要望に応えようと知恵を働かせたことで実現したものである。
行動指針には「知行合一」。これは陽明学の言葉で、いくら勉強して学んでも実践しなければ知っているとは言わないということ。
会社の目的は、社員の幸せ。ただし、幸せは本人が自分で創るものであり会社はそれをサポートするものでありツールである。
両備グループの特色は次の3点
1.信託経営
2.労使の“強存・強栄”
3.企業即教育体
そして、社員の幸せ=健康×能力×やる気+夢

覚悟シンポジウム 覚悟!その時、経営者は

髙田織物 髙田社長
厳しい経済環境で生産調整を余儀なくされるが、メーカーである以上、質の高い製品をつくれば状況は変わると信じ、10年間高級路線を貫いた。低価格帯の客層を捨てることで現在の基盤をつくる。暗い業界を明るい業界に変えていくという気概に感動しました。
カモ井加工紙 鴨井社長
阪神大震災の年に事業承継。大きな投資の負債を抱えたまま売り上げが減少するなか、どうしていいかわからず、役員会議で頭を下げる状態。
問題解決型の経営で乗り越えていく。例えば、シーリングテープに問題があり返品になったとき、開発や製造の担当者も現場に出向いて直接確かめる現場第一主義を徹底する。
メーカーは不良品があってもやり直しがきく、それに甘えてはいけない。
「売り手」と「買い手」という関係からより密接な「作り手」と「使い手」という関係に。
木下サーカス 木下社長
かつては50団体あったサーカスが今は1団体に激減。しかし世界一のサーカスにしようと団員一丸となり今や世界3大サーカスとして国内外で高く評価されている。

3社とも逆境を3つのイノベーションで乗り越えた。
1.セルフイノベーション:自分で決断すること
2.マインドイノベーション:ものの見方を変えること
3.ビジネスイノベーション:ビジネスモデルを変化させること

分科会「覚悟が生んだ縁結び、地域文化創造事業」 有限会社ひらの屋 平野裕二 社長

覚悟とは、迷いを脱し、真理を悟ること
平野社長にはこれまで3つ覚悟を決めた時があった。
1.呉服からギフトショップへ転換した時。父親が背中を押してくれた。
2.出雲退社門前で縁結び箸の販売、モノではなくコトを売ろうと決めたとき
  奥さんが背中を押してくれた。
3.販売エリアを地元から全国に広げることを決めたとき。
  息子さんたちが背中を押してくれた。
平野社長は3つのことに気付いたという
①チャンスは求めなければ気づかないし、訪れもしない。
②強みは自社商品だけではない。足元にダイヤモンドがあった。
③需要の創造、新たなビジネスへの挑戦こそ「企業永続」のキーワード。

宮本武蔵テーマ対談 吉川英明VS田舞徳太郎
我、事において後悔をせず~武蔵の覚悟から学ぶ激動の世で生き抜く経営

武蔵はなぜ佐々木小次郎に勝つことができたのか?
武蔵は自分の理想像を常に高く置き、現実の自分を低く置いて、自分を高めようと努力し続けたから、剣の天才佐々木小次郎に勝つことが出来た。
成功する人は、考えに考え抜いて最後は自分で答えを出す。真剣さの度合いが他とは違う。
社長、幹部は経営に関することを徹底的に学び、心を磨くことで真の道を知ることが出来る。

 2日間を通して貫かれていたテーマ「覚悟」。この言葉が今の私自身にとっての最大のテーマだと気づかされました。覚悟を決め、いったん決めたら後悔のないようとことん努力して学び、実践していくことでしか、幸せな人生を実現することはできないと思いました。

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 徳元 敬治

平成29年5月25日から26日、全国大会IN岡山に参加させて頂きました。
基調講演、両備ホールディングス小嶋会長
社訓の、忠恕(ちゅうじょ)とは客の要望があれば実現しようと努力する。真心から思いやりで実現しようと思えばアイデアは色々浮かぶものである。
知行合一(ちこうごういつ)とは行わなければ知っているとは言えない。知っていても行わないのはまだ知らないのと同じ。
社員が幸せになる事が目的でそのツールが企業。
社員の幸せ=健康×能力×やる気+愛
幸せは自らの努力でつかむものであり、会社は幸せをつかむチャンスを提供する場所である。
会社の発展=客の喜び×社員の生きがい(社員の幸せ)、これが経営の方程式と考える。故に予定以上の利益が出たら、社員に特別ボーナスとして還元している。千円札で現金手渡し。

覚悟シンポジウム
岡山の老舗企業三社がパネリストとして参加。
心に残ったのが、覚悟から経営革新が生まれる。経営の垢を世の所為にするな。人材・商品・金は自分で作るの物である。
トップの仕事は最高のビジョンを示す事である。企業が永続していく上で変えて良い物と変えてはいけない物がある。それを見際ねばならない。

宮本武蔵対談
吉川英治先生の息子さん吉川英明氏と田舞代表の対談
武蔵は自分の理想は高く持ち、現実は低く評価。常に理想を追い続けた人だった。
自分の体験を通して練りに練った言葉だけが熟成し人の心に届く。
事を始めるなら覚悟を持ってやりぬけ。決断する時は決めた時以降決して後悔しない覚悟を持て。
色々な物に関心を持ち学ばねばならないが(我以外みな師)これと決めて打ち込む時にはそれ以外すべて捨てねば成功無し。
うまくいく人は経営についての真剣度が違う。迷ってない。
武蔵は自分の今までして来た事を信じて突き進んだが、そこまで深堀してきたから「無心」になれた。
自分を信じ、自分の決断を信じた。神を敬うが神を信じない。
武蔵は五輪書を書くまでは悩み続け後悔し続けていた。この書を書くにあたりこれ以降は絶対にこの道以外はぶれない、自分に後悔しないとの覚悟で書いた。
宮本武蔵は資料が少ない人物だった。少ない資料・五輪書を基に吉川先生の体験も交え創作した部分もある書物であるがこれが基で宮本武蔵が脚光を浴びることにもなった。

二日間を通し深い学びがありました。
来年は北九州で開催です。是非来年は多くのメンバーと学びに行きましょう。

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長尾雅史

2017年5月25日 経営研究会 全国大会IN岡山に参加させて頂きましたのでレポートを提出いたします。

<基調講演>「覚悟を生む忠恕の経営」  
講師:両備ホールディングス株式会社 両備グループ代表 兼CEO 小嶋光信氏

「忠恕」の言葉の意味合い・・・お客様から言われたことを何とか実現しようと努力することである。
そして、両備グループの経営理念が「忠恕」であり、また、「忠恕」とは真心からの思いやりでもある。
そして、会社の目的は「社員が幸せになることであり、そのツールが会社である」と考えている。

両備グループの経営の特色
1、 信託経営 51の会社に分かれており、51の経営者に信託している。
2、 労使 強存 強栄
3、 企業 即 教育体

「社員の幸せ」とは 「幸せ」は自らの労力でつかむもので、甘えた社員を作るのではなく、自らの労力と自己管理、健康維持と能力開発で「いつもやる気の社員を育てる」ことでありる。
「会社」は社員の幸せをつかむチャンスを提供する場所
            ↓
 能力主義的安心雇用の本来の意味
社員の幸せの方程式  社員の幸せ=健康×能力×やる気 +夢
基本的に幸せとは人からもらうものではありません。自らが作っていくものです。会社はそのサポートをする場所です。

経営の方程式  会社の発展 = お客様の喜び × 社員の生きがい = 社員の幸せ

覚悟の瞬間
 大きな決断の一つとして
規制緩和は間違いだと分析し、
全国各地でのいろいろな地域公共交通の再生を通して
地方に公共交通を残すため法律制定へ向けた努力をしたこと。
  再生事業としては
津エアポートライン➡和歌山電鉄➡中国バス➡井笠鉄道

<覚悟シンポジュウム> 「その時、経営者は」
コーディネーター:松原誠氏
パネリスト:高田幸雄氏 高田織物株式会社 
       鴨井尚志氏 カモ井加工紙株式会社
       木下唯志氏 木下サーカス株式会社

(松原氏)
社歴が長い3社、3人の社長が継承された時かなり逆境の状況、しかし逆境の状況に覚悟を決められ業界、お客様のため尽くしたいということで経営革新してきた。覚悟が経営にどのように影響を及ぼすのか、覚悟から経営革新が生まれるというところを皆さんで学でいきたいと思います。

(高田社長)
昭和48年大学を卒業と同時に入社
5年目の昭和52年 父が癌に、稼働日数が月に16日に生産調整。夜に会社で織機を動かしていて涙が流れてきた。たとえ会社が倒産しても命までは取られない、こう思ったときに非常に体が楽になった。27歳で社長に、大阪の親会社君とは仕事をしないと言われる。
  問屋に挨拶まわりに行くのをやめメーカーである以上は商品であいさつをしようと決めた。
動いていない高級品の織機が動いていない状況で高級品を原価で売ればそれだけ赤字が減るという発想からり商品を作りを発表。信じられないくらいこれが売れた、いい商品を作れば状況が変わる、もうこれしかないとものづくりに専念。その時、強く実感したのが小さくてもいい強い会社でありたい、儲けなくてもいい不況に強い会社でありたいと実感。40年経ったがこれが私の原点である。
 高級品路線でいこう、10年間は合わない裾物商品は作らない、10年たった時にそれが2%に落ちた。40歳過ぎで日創研で学び「捨てる」を実行し、10年間で高田織物の基盤を作ることができた。究極の選択、1億円の借金も返し終わり9年目の終わりで設備投資、内?拡大のタイミグが合いでシェアアップできた。

(鴨井社長)
1995年後継、阪神淡路大震災の時、逆境の時に継承。
1923年創業ハエ取り紙からはじまり、戦後までは隆盛を極める、その後ハエ取り紙の需要が減る。昭和30年代1960年頃に粘着を生かした別の事業を始めようと、粘着テープの製造事業を始め拡大。80年代の後半バブル景気で粘着テープの売り上げももどんどん増えた。BCPで工場を作ったり色々な大型投資をするが92、3年あたりからバブルの景気が怪しくなり、主力商品のテープの売り行きに陰りも。当時50億の売り上げの時に20億近くの投資。長期固定金利利息8.6%の借金を残し業績が落ちていく、95年社長に就任した時に売上42億に落ちる、三年ほど赤字累積赤字9億2千万、有利子負債30億、銀行も手が出せない状況にいつ潰れてもおかしくない、そんな状況に病気で父が他界、何にも知らない私が継いだ、社長の息子というだけで社長になった。
どうにかしなければという思いであの手この手を打つがうまくいかない。知識だけは増えるが錯覚して自分だったらできる、自分しかできないと思い上がるが何か月たっても全然結果がともなわない。
 役員会で私には万策尽きた、何をやってもうまくいかない、どうしていいか判らないから色々教えて下さいと頭を下げた。そうすることによって、営業、製造、総務、開発部門が協力してやっていこうということで会社が一つになった、同時に自分の無力さを思い知らされた。自分が何も知らない、何もできないこと知ったことが私にとって大きかった。それ以降は会社も持ち直した、被災された方には大変申し訳ないが震災の復興需要で持ち直した。

(木下社長)
戦後50いくつかの団体が唯一のサーカス団になり、世界の3大サーカスに。兄が継承するはずだったが兄が病に倒れ、累積赤字10億で事業撤退を税理士から進言されるが木下社長は4代目として事業を継承。
  父にケツ割と言えわれ悔しくて、明治大学に入学剣道部に入部する絶対に辞めなかった。
大学2年の1月7日の寒げいこすごく面が伸びた、出向で関東学園に。昭和49年卒業し三和銀行(現三菱東京JFJ銀行)に入行。
  剣道部の先輩に「一日一死」という言葉を頂く、剣道の猛練習の経験、父の入院で木下サーカスへ入る、3年後空中ブランコで落ち3年間闘病する、断食道場で心の修行、感謝の心を学ぶ。
  木下を守らなければならないという思いでいう気持ちで何とか持ちこたえて、先輩ばかりの中苦情処理係として働いた時期もあり今も一兵卒の心で働いている。

(松原氏)
経営者の命題は永続である。
永続は何からきているか・・・業界のナンバーワンである。
経営革新をしようとすると社内から抵抗反発があるが
やりきっていく改革しきっていくという思いを突き動かしていくものとは。

(高田社長)
畳縁どんどん開発されアートという発想でやっている。特殊織物でありながら身近な商品である。
昭和56年、類似品が出たり、価格で足を引っ張られる。そんな中で取引先の社長に相談する。
わしだったら考える、大展開的なことをやってみたらとどうかと助言を頂く。
直売り、安売りをしない、系列販売、希望小売価格で大展開を5年かけてやった。毎年新商品を出し36年になった。高く売るのは量が落ちる、数多くの中から選んで喜んでもらう。いろんな商品が売れない理由、畳店、代理店がメーカーに見せないから、そこからメーカーにダイレクトメールを打った。流通はそのままで。革新的な商品を発表する、代理店から我々にもしっかりもうけさせろといわれる。
VSOP商品、子供部屋、居酒屋向け、中華料理向け、といったピンポイント的な販売をすればいいことがわかった。高田織物は何をしてきたか・・・暗い業界を明るくしてきた。生地としての魅力を感じてもらう取り組みを展開、歴史とアートとか遊び心を大切に。 同業者と戦うのでなく道なき道をいくこれからはそういった環境変化の中で戦っていく。

(鴨井社長)
粘着の強みでお客様を喜ばせる。どうやってイノベーションをされてきたのか、業界でも異端児とよばれ、社外の反発を乗り超えてやりきっていく原動力とは。
今から94年前は衛生管理からハエ取り紙を、1960年代マイカーブームが始まったから車の塗装用のテープが必要、同時期ものを運ぶ木箱が段ボールになり段ボールにはガムテープが必要に。その後昭和40年代に高層ビルが建ち始め建築用のテープを、今度は女性からテープに色とか花付きで言われテープを。、大企業は提案型であるが我々もトライしたが我々は問題解決型である。
お客様が困っていることを解決しようと建築用シーリングのテープの開発その時徹底した現場主義を叩き込まれた。それが一つのターニングポイントになりカモ井の武器になった。
  製造、間接部門の社員も現場に出る、現場主義。お客様を知る、どういううところで喜ばれている、クレームがでるか知る。
商品を挟んで作り手、使い手これが一つの武器になる。
使う人がどれだけ楽しいか、これが経営革新になる。

(木下社長)
生き残るだけでなく、世界3大サーカスと呼ばれ、進化、革新そういう部分で色々な問題があるが・・原動力は。
 兄が倒れた前後にヨーロッパのサーカスを阪急電鉄の小林社長から紹介してほしいいと言われ先導役をする。大学の時ソニー、ホンダが世界一を目指していた。色々な世界のサーカスをみて。世界から見れば日本は世界の果て、ファーイースト、日本は世界の極東だが、モナコに行くとサーカスの世界は一つ。
だから木下サーカスは世界一の魂の集団でありたい、人、人格、品格で人として尊敬されるようになる、なろうじゃないかと社員一人一人に20数年前から同じことを言っている。そういったことが共感を呼んでいるのではないか。

★★★★★

青木一夫

日創研経営研究会 全国大会イン岡山

テーマ 覚悟~我、事において後悔をせず

今回の全国大会岡山は徳島経営研究会より会員21名の参加がありました。
今までになく徳島経営研究会の活性化した会風が反映された大会参加になりました。
田舞代表が危機感、覚悟が足らない、とよく言われますが、この大会を通して日創研経営研究会の会員が真摯に経営を学ぶ、向き合う覚悟が必要である。
企業を存続させるには、今まで以上の覚悟が必要であり、経営者が試されている時代であるということに気づかさせていただける大会であったと思います。

基調講演 両備グループ代表 小嶋光信氏
テーマ 覚悟を生む忠恕の経営
経営理念から、会社を発展させ社員さんの幸せ創り、幸せの方程式を確立させ、社員さんが幸せになる為の場を会社が提供し、社員さんと共に成長、繁栄していく事業に取り組まれておりました。

分科会 (株)小川健美 小川賢一社長
徳島経営研究会で2月にベンチマークをさせて頂き、小川社長のお話しを聞かせて頂きましたが、もう一度お話しを聞きたくて分科会で申し込みをさせて頂きました。今一度、TT研修を受講した決意とTT研修の一番の成果、一歩前に出る勇気をつかみ、他人の為に泣けるようになったこと。
私自身もTTを受講し一歩前に出れることを教えて頂き、私に関わって頂ける周りの方々の為に泣ける事が出来る様になりました。
事業は栄枯盛衰、経営者の断固たる決意、覚悟さえぶれなければ、市場から消えて行くことはないということを小川社長のお言葉から再確認させていただきました。

今回の全国大会、はじめて経営研究会 会長という立場で参加させていただきましたが、会長としての覚悟が希薄であることに気づきました。
経営研究会も自社も経営も、揺るぐことない覚悟を持ち、会員の皆様と共に学び共に行動し繁栄していきたいと思います。

宮城副会長、ご一緒させていただきました会員の皆様、
ありがとうございました。

★★★★★

株式会社アトリエココロ
渡邊由紀江
「覚悟」~我、事において後悔をせず~
全国大会への参加は、今回で5回目になります。前回の新潟大会から特に感じているのは、「変化」です。
主催する経営研究会が、それぞれに工夫を凝らして、より学びが大きく、楽しい大会を運営しているのはもちろんなのですが、今年は特に、何かを変えていこうという意識が高まり、大会の運営を変化させていたように思います。中でも、「日創研 白熱教室」は、会場の参加者全員に発言の機会があるディスカッション形式の講演で、何のために学ぶのか?経営研究会をどのように活用すればよいのか?など、実際に活動する中での疑問や問題点も出てきて、とても興味深く聞いていました。パネリストやコーディネーターのぶれることのない応答には、自信と信念を感じました。次に変化を感じたのは、私が大好きな「13の徳目朝礼 全国大会」です。私は、初めて参加した全国大会で、この13の徳目朝礼の意義を知り、十分に活用できれば自分の成長につながり、社内での人材育成にもとても効果があると思いました。大会の目的は、13の徳目朝礼の良さを会員に伝え、広げていくことだと思いますが、大会の運営は試行錯誤を重ねてきたように思います。朝礼のシチュエーションも、一つの会社をイメージしたり、経営研究会のメンバーの集まりだったり、統一した規定はなく、それぞれの経営研究会の思いにゆだねられていました。それが、今回は、所属する経営研究会のメンバーの会社の朝礼をベンチマークして、そこからの学びを朝礼に取り入れて、実際に現場で活用できる朝礼を発表するというルールができました。
大会に際して配られた各チームのエントリーシートも、真剣に他社の朝礼を学び、自社の人材育成に活用していこうという思いがあふれていて、読み応えのあるものでした。学んだことが実際に行えるから、人も会社も成長できると思います。5年前に気づいていながら、実際には教材の活用が十分にできていなかった私ですが、今回は少し変化を起こせそうな気がしています。
二日目の分科会では、「覚悟が生んだ縁結び、地域文化創造企業」と題して、(有)ひらの屋 代表取締役 平野祐二氏の講演を聞きました。3つの覚悟 ①呉服→ギフト 呉服屋の4代目を継ぐも、時代の流れで着物は買うから借りるへ、など先行きに不安を感じていたところ、「商業界」の記事にピンときて、お父様とも意見が一致しギフトショップへ。事業を伸ばしていく中、お中元が形式的で意味の無いものではないかという疑問がわき、 ②モノ→コトへと転換します。箸という物に、出雲大社とご縁を結び付けお箸にまつわるコトを売るようになります。このときは、奥様に相談したことがきっかけとなりました。そして、3度目の転機は、③地元→全国へ。出雲のご縁と感謝を全国に広げようと、二人の息子さんが、帰ってきてくれました。3つの覚悟には、それぞれ家族の支えがあり、会社の繁栄には、家族が仲良くすることが大切、というお話は、生かされて事業をしているという感謝の思いが感じられて、私も、ご縁を大切にし、家族を大切にして生きていきたいと思いました。
あと、一日目の徳島のメンバーとの二次会が、とても有意義でした。一人一人が自分の感じたことを振り返り、それをこれからどのように生かしていくのかとか、やはり学び続けることが大切だと熱く語ってくださったり、一緒に参加した皆さんから驚きや感動をいただきました。二次会も全国大会の一部だと思いました。
最後になりましたが、宮城さんをはじめとして、いろいろと準備をしてくださった皆さん、ありがとうございました。おかげさまで、何の心配もなく全国大会in岡山を楽しませていただきました。
今回の主管の岡山経営研究会、副主管の経営研究会の皆さんにも、本当にお世話になりました。細やかな配慮が感じられて、温かい気持ちで過ごすことができました。そういうところに気づくことができるようになってきたのも、会を重ねて参加させていただいているおかげかもしれません。
今回参加されなかった皆さん、来年はぜひ参加して、楽しんでください。全国大会から帰ってきて一週間がたとうとしていますが、私は、自分に変化を感じています。私も何かを発信したい!と考えたり、いつもよりちょっと雄弁??だったりしています。おもしろいですね。

★★★★★

小林真作記す
目次
<開会> …………………………………………………………………………………………………………………………. 1
<基調講演>「覚悟を生む忠恕の経営」 ……………………………………………………………………………… 2
<覚悟シンポジウム> 「その時、経営者は」 ……………………………………………………………………. 7
<討論> 日創研 白熱教室 …………………………………………………………………………………………… 14
<分科会>「覚悟が生んだ縁結び ~地域文化創造業~」3つの覚悟 …………………………………… 18
<13 の徳目朝礼全国大会> …………………………………………………………………………………………….. 25
小林感想 ……………………………………………………………………………………………………………………. 26
<開会>
(開会の言葉・高橋氏)
このように素晴らしい会場で全国大会を行える会になりました。1667 名と言う最大の動員です。あ
りがとうございます。
今回のテーマは覚悟。準備をしっかりとして、出た結果はすべて受け止める。そう理解しました。私
達を取り巻く環境はAI という大きな波が飲み込もうとしています。ですが、その迫りくる大きなエ
ネルギーを、自分たちの糧として活かしていく、そう考えねばなりません。
2 日間、まさに自分の人生を、自社をより豊かにすることを期待して、開会の挨拶といたします。
(田舞)「覚悟」の二文字は、とても重い物でございます。 ある方から「AI の時代、IT の時代だか
らこそ、人間と言うものが一番問われる時代なんだよ。」そうおっしゃっていただきました。一度リ
セットして、本気で自分の人生を生き直す。そう決意する。これを感じた次第でございます。
岡山の地には、素晴らしい治世を行った方が2人います。池田光政公、もう一人は松浦清山です。
池田光政公の右腕だった熊沢蕃山氏は、幕府に意見書を出すことによって、にらまれて房総半島に
送られてご逝去されました。いわゆる不遇の身にあって、読んだ短歌が、
「憂きことの なほこの上に積もれかし 限りある身の 力ためさん」
自分の職分というものを、命を懸けて、人生を終わるとき、本当に悔いのない生き方をしたわけで
す。
日本という国も、大きな岐路にたっているわけですが、我々中小企業が日本を支えている、そうい
う気概を全員が持って次の世代にしっかりと引き継ぐ、そういう気持ちを持ってください。
どんな時代でもクレームも多い。苦しきけど、なおその上に苦労を積み重ねても、その苦労を引き
受けて立つ、そこで自分の力を発揮させる。これが、熊沢蕃山の気概です。
しっかりと2日間学んでまいります。本日は誠にありがとうございます。
(主管代表挨拶・岡山会長:宮崎氏)
全国の経営研究会中4割の方、1667名の方にお越しいただいております。ありがとうございます。
2点お伝えします。まず、大会テーマは「覚悟」です。日創研経営研究会の理念は「共に育つ」で
す。今外部環境は激しく動いています。労働生産性の低下。外部環境は非常に厳しい状況にあります。
経営者が日本を支えているという使命と自覚と責任をもって学んでまいります。
次に、岡山のPR です。 桃太郎で有名ですが、多くの日本一があります。交通のアクセスも良く、
移住先日本一でもあります。(以下略)
———————————————
<基調講演>「覚悟を生む忠恕の経営」
講師:両備ホールディングス株式会社 両備グループ代表 兼CEO 小嶋光信氏
(前説動画)
【貞享2年 財政再建 岡山藩 津田永忠は巨額の借金で、干潟を干拓
今、岡山には「交通の救世主」と言われる男がいる
貴志川線の復活 たま駅長という人気者をプロデュース
経営が健全化されたバス路線で高齢者の生活を支えている。
瀬戸内水上交通 7つの海プロジェクト 51 グループ従業員9000 人
「忠恕」真心からの思いやり 両備グループCEO 小嶋光信氏】
田舞さんとはJC から20年以上のお付き合いですが、これだけの大きな大会を催す会ができたと
は、とてもうれしく感じます。
和歌山電鉄の経営をしているようなイメージを持たれていますが、実は本拠地は岡山です。この
『たまちゃん』は、私の人生の最大のパートナーです。二番目は女房です(会場笑)
その年5月1日、この和歌山電鉄が私共の経営となって、セレモニー直後が、彼女(たまちゃん)
との出会いの日でした。 喜志駅でセレモニーが終わり、事務所に帰ろうとした時に、ある女性の方
から、「私のたまちゃんが、住むところが無くなったから、この喜志駅にすませてくれ。」と声をかけ
られたわけです。困りました。今だから言いますが、私は犬派なんですね(笑)
この「忠恕(ちゅうじょ)」という言葉、簡単に言うと、お客さんからこうしてほしい、というご
要望があったときになんとかしてあげられるように努力しなさい、という意味なんですね。なんとか
してやろう、と思うといろんな知恵がわいてくるわけです。
当時、ネコとは恩知らず、人につかずに家につく、おしっこがくさい、などイメージがありまして、
あまり施設には歓迎されない存在でした。 なにより社員が嫌がる…。
そのときに、その女性が「この猫は男だったら300万円はするわよ。」とおっしゃりまして、そ
りゃオモシロい、と興味が湧いたんですね。
誘われるまま一目見てみよう、と箱を覗くと、目があった瞬時、グッとにらみつけられた瞬間、ビ
ビビっと電気が付くようにアイデアが浮かびました。
「タダで住ませることはできないので、駅長をやってもらいます。」と言ったときの、そのおばち
ゃんのうれしそうな顔、忘れられません。
「駅長」になるということになって、隣で専務がこのやりとりを聞いておりました。あ~また社長
がいらんことを考え出した、と(笑)。ただ、幸いなことに鉄道というところは、社長の命令は絶対
なんです(会場笑)それで、制服制帽を用意するように、と指示をだしました。不満そうにハイ、と
言いましたが、7月、8月になっても制服制帽ができてこない。
やっと9月になって、帽子ができてきました。
その後、『たま駅長就任』と言う風にネットで紹介したんですね。ただ飼っているんじゃないです
よ。という風に伝えたわけです。それで“就任式”をやった。
その日から、まあすごかったです。とんでもない人が来たんですね。
就任式が終わって、NHK の取材の女性がインタビューをしてくださったのですが、「猫の駅長は
どんな業務ができるんですか!?」とやや厳しめに詰問されたんですね。さて、かわいそうだから…
以外の理由が無かったのですが、これまたこの瞬間に思いつきました。
「この路線は財政難でしたから、『客まねき』が仕事です。」そう言ったら、みんな記者も観客も大
笑いしたんです。その笑っている様子が、全国ニュースに流れた。そうしたら、ドーンと音がするく
らい全国の方に反応をいただいたんですね。
皆、駅長をやっているだけと思っている。他県では、うさぎや犬、イセエビが駅長なんてところも
ありますが、たまちゃんは本当に仕事をしていました。 朝から帽子かぶって、線路を点検パトロー
ル毎朝したんです。「本当に働くネコがいる。」ということでSNS で皆話題にしてくれまして、面白
ことに世界中で話題になったわけです。 ベルギーからは、わざわざ一時間番組をつくるために取材
にもいらっしゃいました。本当にすごかったです。
「和歌山県に11億円の経済効果をもたらしている。」関西大学の宮本教授(当時)が研究報告ま
でしてくださいました。
たまちゃんが亡くなったときは、和歌山駅に、英国ABC からアルジャジーラ放送から、弔問の方
まで、とんでもなく沢山の方がいらっしゃったんですね。
ある方から、実は私は心の病で家に引きこもって10年、死のうと思っていました。でもネコが好
きなので、たまちゃんに会いに来て今は社会復帰しています。そう言われました。
千里から来たおばちゃんは、3時間かけて喜志駅までこられて、一日楽しんでいらっしゃいました。
なぜ来られたんですか、と聞いたところ、「心がやすらぐから」と。セラピーになっていたんですね。
今は、9480名と5匹で頑張っています。
当社は4つコアがありまして。
・トランスポーテーション&トラベル部門
・ICT 部門
・町づくり部門
・くらしづくり部門
おかげさまで、西日本では最も古い、西日本最大のソフト会社となりました。人間が生活していく
上での交通や情報、生活インフラまで幅広い事業領域を持っています。
今年で107年の会社です。 人間の働くことはほとんどやっています。
なぜ「たまちゃん」が生まれたか。それが「忠恕」なんです。
その具体的な意味として、社員の首を切ってはいけませんよ。ということをつねに意識していたか
らです。(創業以来、社員を大事に一人もリストラせずに、人財活用のために新事業開発を進めた)
両備グループが話題となったのは、景気の悪い時です。 人が余ったからです。余った人に、どう
やって新しい仕事をつくるのか。それが私の仕事です。
あのとき、経営難で全国32の私鉄路線がつぶれた。なんとかなりませんか?と相談をいただいて、
そのとき、多少のノウハウがある。人が余っている。だから、ご協力ができたんです。
「情に溺れて経営するなんて、ろくなことが無い。」…なんていわれるのが嫌で、上場企業にまけ
ない実態にするために、頑張っております。 社員に幸せになってもらうのが目的で、そのツールが
企業である。そう考えます。
永田~という岡山の英傑、彼は陽明学というものを学んでおりました。知行合一という言葉があり
ます。 学んだことは実行する、それが陽明学の基本でございます。私もこの知行合一を大事に
しております。
世界に初めて庶民に開いた学校、これを作ったのが津田永忠という男です。「単なる学者じゃなく、
財政を救い、大干拓を施し、後楽園や渋谷学校を起こしたのがほかならぬ永田である。長くたたえよ。」
これを明治天皇が指示したと言われています。
永田の実績を世界に残したい、と世界遺産に申請をしております。
〇両備グループの経営の特色
1: 信託経営
上場はしていません。上場すると、短期で利益を出さないといけない。場合によっては社員の首を
切らないといけないわけです。 とんでもないことです。社会からお預かりしたもので、私物化して
はならない。51の会社に分かれております。51の経営者に信託する
2: 労使 強存 強栄
3: 企業 即 教育体
一流企業に負けない教育体制をつくろう。そう考えます。 田舎の人は、都会のような教育が
受けられない。だったら、それができる教育センターをつくろう。そう考えました。
「社員の幸せ」とは
「幸せ」は、自らの労力でつかむもの
甘えた社員を作るのではなく、自らの労力と自己管理、健康維持と能力開発で「いつもやる気の社
員を育てる」ことである。
「会社」は、幸せをつかむチャンスを提供する場所
能力主義的安心雇用の本来の意味
社員の幸せの方程式 :社員の幸せ = 健康 × 能力 × やる気 +夢
基本的に、幸せとは人からもらうものでありません。自分が作っていくものです。会社はそのサポ
ートをする場です。
ちょうど経常利益22億のときに、経営を引き受けました。今期は83億です。これは、社員がみ
んな頑張ってくれたからです。
経営の方程式 :会社の発展 = お客さまの喜び × 社員の生きがい = 社員の幸せ
私のルールとして、
もうけの取り込みはしない。
決算賞与 必ず賞与は実績にあわせて出す。
そのときは、ぜんぶ千円札で渡す(笑)
併せて必ず上司がコメントを出す。
どんなに評価が悪くてもゼロにしてはならない。
決算賞与を出すと、180度社員の態度が変わります。とても感謝してくれました。社長が口で感
謝するだけでは意味がないです。
〇覚悟の瞬間
大きな決断の一つとして、
規制緩和は間違いだと分析し、
全国各地でのいろいろな地域公共交通の再生を通して、
地方に公共交通を残すための法律制定へ向けた努力をしたこと
車社会ですから、どんどん公共交通に乗らない人が増えてきたんですね。
たちまち全国で赤字の公共交通が激増しました。
そこで、ヨーロッパを調べました。なぜ、日本の公共交通が苦しんでいるのか…?
わかりました。日本は、ガラパゴスだったんです。 民間が経営をしている。ヨーロッパの公共交
通で民間経営のところは、ただの一つもありませんでした。
だから、公設民営という、公が建てて民間が経営する、これです。
交通は人間の体の血管みたいなもので、一部だけが残ったって意味がない。そう気づきました。だ
から、公設民営を実現しようと、~~線、どこも引き受け手が無い、というところをお受けしました。
年5億の赤字会社を、4000万程度の補助金で10年、今は補助ゼロでやっています。
ようやく、公設民営、って役立つんだ、と行政が気づきまして、鉄道がやや変わりました。ただ、「バ
スは別に、それやらなくていいよね?」という意見だったんですね。
この実行には、法律を変えなくてはいけない。でも、とんでもなく面倒なんです。なので、法案が
棚上げされていた。そのときに、事件がおこったんです。 岡山最大の井笠鉄道バス路線が赤字破た
ん、たった19日で西半分の公共交通がすべてストップしたのです。
国土交通委員会の参考人として国会に参りましてわずか一ヶ月で法案施行となりました。
田舎の経営者が国の法律まで変えられるものか。ヤケドを負うだけだ。そう言われました。しかし、
我々が豊かな地域を守るのには、公共交通をまもらなくてはいけない。
夢づくりに近づくんです。
ぜひ皆さんとも、気持ちを同じくして、お宝を作ってまいれましたら、と思います。
ありがとうございました。
—————————————
<覚悟シンポジウム> 「その時、経営者は」
コーディネーター:松原誠氏(日創研)
パネリスト:鴨井尚志氏(カモ井加工紙株式会社)…マスキングテープ「mt」が話題
木下唯志氏(木下サーカス株式会社)…創業114 年、世界3 大サーカスとも
高田幸雄氏(高田織物株式会社)…畳縁の全国シェア3 割、トップメーカー
(松原)3人はすごい会社、そして、社歴が長いです。
業界自体が縮小されるなかで経営革新しているんですね。
継承されたときに、お3人ともかなりの逆境でした。その中で、想いを強くしてのぞまれました。
「覚悟から経営革新が生まれる」というお考えを聴かせください。
(高田)業績どん底で社長になりました。
私が社長に就任した直後に、親代わりに大切にしてくれた得意先商社社長に呼ばれました。「今日
限りに仕事しない。ただし相談は受ける。もう一つ、そろばんはじいても資金繰り良くならないよ。
メーカーだから、ものをつくらないと、資金繰りは良くならない。」と。
150 件の取引先、就任の挨拶周りはしませんでした。 みじめですし、どうせ力になってもらえな
い。それよりも、商品で挨拶しようと考えました。
昭和○年でしたが、“高級品”をつくる機械はほとんど動いていませんでした。それが、信じられ
ないくらい、爆発的にこれが売れたんですね。9 回裏逆転ホームランです。
良い商品をつくれば、状況が変わるのだ。これしかない、と。
とにかく、強い会社になりたいなぁ。不況にも揺るがない会社になりたい。これが私の原点です。
年を追うごとにどんどん値段は下がって参ります。そのときに、高級路線でいこう。そう決めまし
た。そういっても、すそ野が7割ありました。商社にも、10 年かけてすそ野はつくらない、と交渉
していきました。とにかく10 年間は、合わない商品は作りませんと。
10 年たったとき、その安価商品は2%まで減っていました。
「高級品でないと飯が食えない!」と必死でやったのですが、日創研での学びから「捨てる」の点を、
腹をくくってやりました。究極の選択でしたが、これが功を奏したのだと思います。
その後一億円以上の借金を返済して、設備投資に走るのですが、内部のタイミングと合致しまして、
いち早く投資にかかったことで一気にシェアアップしたんです。
若いから必死でやった、ラッキーだった、その2点ですね。
(松原)世界の女性を虜にする、とありましたが、もともとカモ井工業さんは、「マーケットをつく
った」会社です。その商品マーケットが無くなる、という危機でした。阪神大震災からガーンと影響
がでた、その状態で継承をされています。そのときの覚悟は?
(鴨井)時系列でお話しますと、当社は94 年前、ハエ取り紙から始まりまして、戦後は隆盛を極め
ておりました。昭和30 年代にその粘着技術を生かして別事業(粘着テープ)を作りまして、高度成
長に乗ってどんどん増えて参りました。
いろんな大型投資をその際にしたのですが、バブル崩壊で景気が怪しくなり、テープもかげりが見
えて参りました。 当時売り上げが50 億程度。そのときに20 億の投資をしました。
その際の長期固定利息が8.6%(!)
そして借金を残して、バブル崩壊でどんどん売り上げが落ちていく・・・。
私が代表に就任したときは、売上40 億円まで下がっていました。
有利子負債が9 億(19 億?)で継承。何にもわからない状況で父が倒れましたから、わからない
まま若造が就任したわけです。
とにかく何十冊も経営の本を読んで、実践したわけです。でも何にも変わりませんでした。 そし
て知識だけはどんどん増えて行くものですから、錯覚するわけです。 自分だったらできる。“不遜”
なわけです。 でも何ヶ月たっても結果が伴わない。 ようやく役員会議で(私以外の役員はふた周
り年上です)「私では万策つきた。教えてください。」そうアタマを下げました。
じゃあ、なんとか協力していこう、と、そこからまとまっていったんですね。
なにも知らない、できない。そのことを自覚したのが大きかったです。
震災の被災ですが、被災された方には申し訳ないですが、復興によって需要が生まれ、当社は回復
していったわけです。
(松原)戦後に50 以上のサーカス団体があって、今は木下サーカスさん一つだけです。しかも世界
三大サーカスと呼ばれ年動員130 万人もの大きな実績となっていらっしゃる。
しかし、当初お兄さんが継承され病気で倒れる、借金が残っている。身内からは「ここで辞めれば、
木下家にもいくばくかの資産が残る。」そう進言され、それを断って木下さんは守成されました。
(木下)岡山の高校に入りました。さほど成績が良くなかったですからおもしろくない。そのときに、
海外に父に誘われて行ったんですね。留年しました。高校では柔道部でしたが、後半辞めましたら、
おまえはケツワリだ、と言われて、それがすごく刺さったんですね。
ですから明治大学で名門の剣道部に入部し、「素人が来て迷惑だ」といわれながらも覚悟ができて
いますから「ゼッタイ辞めない」と取り組んだんですね。
朝4 時に起きて走って訓練、~~するわけです。寒稽古でものすごく伸びたんですね。
結局3 年やって先輩に、関東学園の剣道部に出向してみろ、と言われました。これが良かったんで
す。
明治では学業オール優、・・・の予定でしたが、結局はまた一年余分にいかせていただくことになり
ました(会場笑)
おまえは苦労人だなあ、と言ってもらいまして、そもそもは卒業して都市銀行につとめる予定だっ
たんです。
その先輩には「一日一死」という言葉を教えてもらいました。
それは、今日一日を真剣に生き抜くことで、どんなところでも乗り越えられるという考えです。
木下サーカスに勤めて、日本一のサーカスマンになるぞ、と決意しましたが、3 年目にブランコか
ら落ちて、頸椎損傷で3 年舞台に立てなくなりました。
でもこれが良かったんです。その間に~寺で~~を修行し、感謝の心がうまれました。
兄が体調を崩したとき、今日を乗り切ってくれたことが本当にありがたい、そう感じました。一日
一死です。一日々々を一生懸命に生きる。これが大学と4 年で学ばせてもらったことですね。
台風のテントをあわててたたむときも、皆でのぼっていっしょになってやるんですね。
一兵卒というか、一市民の気持ちでやっていきたい、と思っています。
(松原)3 社とも長い社歴です。そして、業界のナンバーワンなんです。経営革新を3 社ともされて
おられます。なかなか変革できなかったり、社内からの反発がおこったりしますよね。やりきってい
く、改革しきっていく、みなさんの想いをつき動かしたものは何なのでしょうか?
主力の畳縁(たたみべり)ですが、1000 アイテムもあるんです。また、生地として角が作れるのは
た畳縁だけです。 現在はアートの観点でもどんどん開発され、取り組まれています。
畳縁は特殊な織物でありながら、身近な商品です。
実は先ほど商社の社長の相談のことを述べましたが、昭和56 年でしたか、新商品をつくるも類似
品が出たり、値段がどんどん足をひっぱるわけです。その社長に相談にいったわけです。言われたの
が「君は新しいのができたら喜んで、マネされたら腹立てて、いったいいつまでこれを繰り返すの
か?僕だったら考えるよ。いっそ媒体展開してみてはどうか?」
メーカーはわりと走りやすいわけです。直売り値下げはいつでもできる。媒体と組んでみようと。
それから36 年になりますが、再スタートの機会でもあります。
毎年お客さんから刺激をいただいていたのは、媒体展開のおかげです。
高くなりますが、数多くの中から選んで喜んでいただける。良いじゃないか。
畳の縁の金額って、見積もりに入ってないんですね。畳表からすると微々たるものです。でも、良
い物の違いを実感しやすいんですね。
そこで、ハウスメーカーに「見本帳」を送って見せたんです。反響がおおきかったです。すばらし
い!と。
畳メーカーが、それぞれのハウスメーカー指定ですから、ハウスメーカーから全国の畳メーカーへ
とつながっていった。洋風に合うデザインなども開発提案してまいりました。
売れるのはわかっていましたが、量を捨てて内容を選びましょうと述べました。一千万円かけて見
本帳をつくりました。でも売れない…。そのときにVSOP シリーズとして、
子供専用商品、中華料理専門などの多岐にわたる商品を同価格帯にて販売したんですね。
ピンポイント制で売っていくんだ、とすると、そこから洋風の畳べりも売れていきました。
こんなばからしい商品が売れるんだ、と。
一言で当社をいうならば、非常に暗い業界をあかるくできたかな、と思います。
身近な商品を生地として感じて楽しんでいただいて、畳に帰ってきてもらう。
歴史とかアートを、大切にしていきたいと思っています。
(松原)暗い業界をあかるく、という想いだったのですね。ありがとうございます。
さて、今岡山城にも、マスキングテープが貼ってあります。
カモ井工業の工場見学に行かせいただきましたが、なんと一日千人を受け入れているんですね。こ
ちらは「粘着という技術を活かしてお客様を喜ばせたい」と経営革新していらっしゃるんですね。
どうやってイノベーションしていかれたのか、教えていただけますでしょうか。
どこに原動力がありましたか?
(鴨井)私どもはハエ取り紙から始まった会社です。衛生環境が悪いときに、ハエ取りの紙を作った。
1980 年代マイカーブームになりましたから、車の塗装用マスキングテープを開発した。
お皿などを運ぶための手段が木箱から段ボールへと変わっていった。だから、輸送に「固定テープ」
が必要になった。
建築ラッシュになったので、建築塗装に合ったマスキングテープが必要になった。
女性のおしゃれで便利なライフスタイルに「Mt」が必要になった。
当社は当初から問題解決型なんですね。ずっとこのスタンスです。
昭和40 年代から、シーリングテープが必要になりました。
営業だけでなく、開発が職人さんと一緒に仕事する。一緒にやっているから「こういう機能がいる
んだな…!」とわかる。この現場主義が、ターニングポイントになりました。
それ以降、今では製造の人間、間接部門・経理・総務の人間も、現場に出てきます。
壁の中では、お客様の顔は見えません。製造業ではマネのできない凄さが現場にあります。
製造業はやり直しがききます。でも建築は、ミスった時点でアウトです。
製造業はやり直しできることに甘えてしまいます。だから現場を知ることが大切なんです。
社内での反発は、当然無くなってまいります。「お客様を知る」、「どういう点で喜んでもらえてい
るのか?」を知ると、売り手と買い手という構図に加えて、単なる関係じゃなくて、商品をはさんで
作り手と使い手、という関係になりました。
「こういう風につくるんだったら、こういう風に使いこなしてやるよ」と。
この関係が武器になったのではないかと思っております。
(松原)売り手買い手があって、その構図で終わっているのがほとんどですが、作り手と使い手、使
う人がどれだけ楽しんでもらえるのか、これが問題解決として経営革新になっているんですね。あ
りがとうございます。
そしてやっぱり、「現地」を見ると感動するんですよ。
木下さんのサーカスも見に行きました。会期中、ずっと満席でしたよ。
サーカスとして生き残るだけじゃなく、進化・革新などいろいろあったかと思いますが、その原動
力はどうでしたか?
(木下)父、兄、とやってまいりましたが、60 年前は劇場もたくさんあってすごかったんです。サ
ーカスもどんどん変化して参りました。兄がやっていたときは、阪急電鉄の小林社長に、海外のサー
カスを紹介してほしいと言われたんです。10 年契約で。そのときに、世界最大のサーカスだ、とウ
チを評価してもらったんです。
大学のときには、ソニーやホンダが世界一を目指す、と言っておりまして、本でも読んでおりまし
た。世界、を実感としてとらえたことで、世界最大のリングを見に行こう。いろんなところをみに行
って参りました。
今は、モナコのサーカスフェスティバルの審査員もさせていただいております。
ただ日本は“極東”、「ファーイースト」なんです。そこまで行って興業、なんて考えもしないわけ
です。当時は。
モナコに行きますと、サーカスは一つなんです。中国からも~~からも来ます。
規模、収益も二の次で、人として尊敬される、人がナンバーワンのサーカスになろうじゃないか。
そう20 年間話し続けております。
また、一緒になって、台風の中テントを守る、こういうところも意志疎通によかったのかもしれま
せん。
テントが飛んでしまったら、信用が無くなるし、次の公演もできないかもしれない。
そこで、皆を集めるわけです。ぎりぎりまで話し合う。
天気予報が、3放送局で皆すこし違う。それを受けて、ぎりぎりで判断する。独断はだめだ、とつ
くづく思います。また、私の母はとても信心深いです。お祈りを大事にしたり。
我々は100 年もしないうちにしんでしまいます。後世になにを残すのか・・・。
ヨドバシカメラ社長さんは、こうおっしゃっています。
「ウチは逆ピラミッドだ。お客さんが一番偉くって、次に現場社員・・・」
「社長の仕事はビジョンを立てること。」
私もその通りだと思います。
(松原)世界一だ!ということで、人財育成をされておられるんですね。「覚悟」することでビジョ
ンというものがでてくる。覚悟していないと、夢やビジョンは出てこないんですね。
最後に、これから永続していく上で、経験で変えることと変えない変わらないことをお聞かせく
ださい。
(高田)一番大切にしたいのは、びっくりさせるということです。楽しませたいな。と。
床の間のところから、特注の畳べりをつくっています。いろんなグッズをつくる。一万店ある畳屋さ
んといっしょにやって参ります。
(鴨井)変えない事は3つ、経営理念・粘着を加工する技術・それから(お得意先仕入先や運送会社
の方など)とりまく人についての信義、この3つだけは変えない、あとはすべて変えていきたい。
(木下)いい場所で商いをしたい。内容をさらに良くしたい。創造的な忌憚のない意見を皆だしてく
れる。二時間数分を、夢と感動をどれだけ感じてもらえるか、これを大切にしたい。
(松原)覚悟から経営革新がうまれることうがわかりますよね。
経営革新は3つです。
・セルフイノベーション 自分のやってきたことを変える。そして「世のため人のため」という発想です
・マインドイノベーション 考え方を変える
・ビジネスモデルの変革
「覚悟」ができる、お客様を、社員を、地域を、と決めたところから「革新」が生まれる。
決めていない、覚悟がない所だと、言い訳をして逃げてしまう。
人財、商品。お金は自分で作るもんだ、そう考えるところに永続があります。
本日は、本当にありがとうございました。
—————————————
討論 <日創研 白熱教室>
パネリスト :眞鍋明氏 高橋勇氏 武澤清則氏
コーディネーター:森脇浩之氏 司会:斎藤忠孝氏
Q:「業績up すれば、会員少なくてもいいのでは?」
勝手にきめられた会長
いったん解散した岡山
Q:「会長の責務として、会員拡大に向かうべき?」
組織の活性化だけ
「目的」は企業の業績向上のみです。
人数増えた方が、それに近づく。だから増強すべき、という考えです。
(新潟・先月100%例会達成) 全国大会を実施して、“全国”を会員の皆が見られた。
そこで、立ち位置がわかった。無理なく一丸となれる組織にしたかったんです。
(金山氏)「例会出席率を上げるために受付でサインのみで帰る。こんな例が聞かれますが…?」
・(森脇)「代理出席OK」が%づくりにつながっているのかも?
・また、歴代会長がi 機能(わがまま)を発揮しているケースがある。
・お金集めには注意(大型例会など)
Q「会員数50人以下の会のがんばりについて」
(森脇)会員数50名というラインは、「予算上」のことで一つの基準になっています。
(函館:発足2 年目37人)
委員長ばってき 雰囲気良く
委員会ごとに雰囲気ちがう
楽しければ続くのでは?
(高橋)女性らしい運営 強みを活かしている素晴らしいです。
仲良しグループ化に注意、
経営者にとって一番楽しいのは業績向上です。
また、委員会が活性化の基点です。 例会のオマケじゃないよ。
(武澤) 会員少の会では、例会運営だけの委員会になってしまっていないか、すごく気になる
会の原点「何のため学ぶのか?」をしっかり考えましょう。
例会に参加できない“受付の仕組み”とかもそうですね。
Q:「100 名超えの会のゆるみについて」
(愛媛)・温度差がとても大きい。 学び続ける人とそうで無い人との温度差がある。どうやった
ら来てくれるのか課題です。 また、事務局長の仕事量が増える。多い。
(岡山) 悩み 歴代会長
出席率などいろいろプレッシャーが。
大人数だと、“組織”で動く必要あり
会長一人では全員に目がとどかないので、三役・理事の力大きい
理事と一緒に「組織」の勉強をしなくてはいけない。
会員同士、お互い見えなくなる時がある
(真鍋)愛媛では70 名になった時期に会長でした。70人くらいだと、マンパワーで何とかなる
100 超えると組織が機能しないと成立しないんです。
3役が重要ですね。 エンパワーメントが必要になってきます。
愛媛でも、会に逃避に走る人もいます。ええじゃないか踊りの様に、自社の危機を見ないようにし
て参加するわけです。
(会場からQ)「古参会員の出席が悪くなることがある。会歴の若い会員が、面識なくて歴代会長に
電話したら、「なにしに電話てきた!」なんて怒られる事まであるんです。どうすれば・・・」
(高橋)全国である問題です。
東京でも、実は何かの仕事を与えています。古参の会員にたとえば新入会員のサポートをお願いし
たり、などです。 「役柄」が重要です。
(金山)全国各地で聞こえてきています。直接聞いた話ですが、「出席義務がない“特別会員枠”っ
て無いの?」と言われた事もあります。会にはいたいけども、出席率に入れてほしくない。
(森脇)そもそも「出席率」って本当に必要なのだろうか? 根本も、考えるべき
(高橋)長くいる人は、やはり知恵をもっていたりします。光を当てる、という点が重要です。
(森脇)第10 ブロックは問題ある単会まで、県をまたいで行って歴代会長会をしていたりします。
(会場からQ)「経営研究会の目的は業績を上げること、とお聴きしました。それには学ぶことが重
要だと思います。でも日創研の学び、『研修のこれを受けるべきだよ。』と先輩からあまり聞きませ
ん。日創研の研修と研究会と、どうリンクすべきでしょうか? 現状では、入会して業績あがらない
人が辞めて行っているんじゃないでしょうか?」
(織畠・福岡県会長)福岡経営研究会は活性中です。日創研をみんな勘違いしてないですか?
みなさん本当に、質の高い中期経営計画をつくっていますか?
経営発表大会でも、ひどいものが多いですよ。私は、研修を受ければうけるほど「できていないこと」
がハッキリと自覚できます。
経常利益3%が優良企業の指標と国は言いますが、それでは20 年間で総資本の半分ちょっとしか
貯まらない…。それで社員さんを幸せにできますでしょうか?
その事を、日創研で学んでいるんです。
そして、日創研で学べないことを経営研究会で学んでいるんです。
この両輪で、良い経営者を目指しているんです。
“経営研究会”では、「組織作り」が学べます。会員拡大は自社の売り上げ、例会は商品、社内の
コミュニケーションと同じなんです。これを、研究会にて学ばせていただいております。
(香川・寺尾事務局長Q)「大型例会を“特別例会”と呼称し開催しています。県100 名の会員で、
動員人数1500~1200 人来場規模の講演会を開催します。これについて、継続すべきかどうか、理事
会でも議論しました。数を追うべきかどうかについて議論して、その際に、良い意見がでました。
“千名規模の講演会”を定期的にできるのは経営研究会だけ、という点に誇りが持てるんです。
では、どういった講師をよぶべきか…!? 講師業をされている方も『定款でNG』と聞きました
が、例えば大手企業を退職されてその経験をお話されている(講演生が生業となっている)人は・・・?
(武澤)それだけ規模の開催、大変多くのことを運営から学ばれていることと思います。本音の話を
すると、現状で、内容が宗教的になったり、商品売り買いが絡んだり…、そんなことが全国の外部講
師で起こっています。ですので、本部で“精査”させてもらいたいんです。
ずっと本部研修に来ているのは、なぜかな、と考えました。不安だからですね。
一人で何とかしたいな、と思って学ぶんです。でもね、無理なんです。社員さんと共にやらないと。
大型例会に行くのはなぜでしょう? なんとかしたいから、行くのではないでしょうか。だから、
社員さんと一緒に全員で参加できる場がある、そういう三位一体を目的にして行かないとダメなん
です。真剣に学ぶ組織にしたいと思っています。
(真鍋)「大型例会が誇りになる」とおっしゃいましたが、大型例会をしないと誇りを持てないので
すか? そもそもの大型例会の目的は、無料で日創研の講師に来てもらって、少ない予算をなんと
かするためです。愛媛は会員数200 名を超えて、大型例会を辞めました。
会の目的は、会員企業が100%黒字になることですよね? 目的を考え直してみても良いのではな
いでしょうか?
Q:(徳島・高田氏)「会員数百名を行ったりきたりの状況です。拡大も、充実も必要だと思いますが、
どの程度の規模が適正なのでしょうか?
また、数が増えるとどうしても幽霊会員が増えてきます。
昨年、活性化委員長により、人数を整理しました。
会費だけ納めて不参加の方をどうすれば・・・?」
(高橋)会では、“組織運営”が学べますよね。10 名の会社の社長でも、百名の組織が学べますよね?
百名超すと、やはり分封を目指してほしいです。そうすれば、エリアが増え、学ぶチャンスがどんど
ん広がってきます。100 名、150 名となるのが良いんじゃなくて、どんどん分かれてそこから増える。
小さく生んで大きく育てる、が良いのではないでしょうか。多くなるとなかなか末端まで届かない。
Q:最後に一言ずつ
(森脇)中小企業庁発表
中小企業数381 万 小規模が325 万
大企業はわずか1 万1 千110 社です。
(高橋副会長)
本業を辞める覚悟です。
シリコンバレーに3 年行きまして、田舞さん行っているように、すごい変革です。
自動車教習所は、「やりたい」⇔「やりたくない」じゃなくって、無くなります。
沈む船の前に、乗り移らなくてならない。だから、2030 年までに、本業を辞めます。
すごい危機感を持っています。世の動きは早い。ボさっとしていると、大変なことになります
(武澤副会長)
先日、国と懇談しました。「みなさん心配しないでください。これからどんどん採用が楽になりま
す。どんどん会社がつぶれていきますから。どんどん皆さんはM&Aをしていってください。私たち
は力のある中堅中小企業を応援していきますから。」にこやかに、そう言っていたんですね。
本気でつぶそうと思っているわけです。
ですから、強い企業づくり、社風づくりをしていってください。
(真鍋)働き方改革は、理念と経営3 月、で田舞さんが述べていますので、再度読んでください。「時
間」の部分です。
国が、中小企業をつぶしに来ているんです。「変化できない会社は無くなりなさい」という裏メッ
セージです。僕たちがしないといけないのは、経営革新です。
今本部の研修6つに関係しています。同時並行、頭が混乱すると、新しい発想が生まれてきます。
シリコンバレーでは、『「世の中の問題解決」がマーケティングだ。』ということです。日本から学
んだそうです。ここに帰ることが、これからの革新ではないでしょうか。
(景山監事)中小企業について、安倍さんは「働き方改革をする。」といっていますが、この国から
「猛烈に働く人」を無くす、という考え方は国を滅ぼします。
小さい組織では、首相官邸で田舞さんに政策提言をしてもらえません。会員一万人になればできる。
それが僕の目的です。
質も高めて、量も拡大する、それを両方やっていくのが経営研究会の課題です。
—————————————2 日目————————————————
<分科会> 「覚悟が生んだ縁結び ~地域文化創造業~」3つの覚悟
有限会社ひらの屋
代表取締役 平野裕二氏
島根経営研究会
シャディサラダ館で全国一位に 地域密着型
ひらの屋代表就任
創業110年老舗の呉服店
私が住んでいる島根県ですが、いずも市にございます。 79万人県でいますが、その中で18
万人、二番目の町です。
(DVD)出雲大社門前にある店「縁結び箸 ひらの屋」
人にもっと心がつたわるようなことをギフトにしたい。
止まっていることはあまり好きじゃない。チャレンジを絶えずしていたい。
・自己紹介
S29生まれ 大学卒業後に3年間の修行 S56 家業継承
H11代表取締役 現在は長男次男
社員さん3名、パートさん2名
・有限会社ひらの屋の歴史 : 今年で創業110 年
私の妻の一声によって、覚悟が決まったのですね。
・今回のテーマ
「覚悟とは・・・」
覚悟とは危険なこと、困難なことを予想して、それを受け止める心構えをすること
本日の3 つの覚悟
1覚悟 呉服 → ギフト
2覚悟 モノ → コト
3覚悟 地元→ 全国
呉服屋をどうしてもやらなくてはならない(4 代目として)
でも、あまり呉服が好きじゃなかった。
お嫁入りの振袖をもって行く時代だったのが、レンタルに「借りる着物」に
私も、父と確執がありまして、家を飛び出しそうになったことも何度かありました。
また、ジャスコが近くにできて、商売がやりにくくなったんです。
そうしたときに、毎月読んでいる「商業界」の見開きをみたときに、ひらめいたんです。 この
ビジネスはなんだ! と。
それは、「シャディサラダ館全国募集」という見出しでした。
絶対に反対されると思いながらも父に相談をしたのですが、意外なことに何もいわずに黙ってい
るんです。父と私が説明会を聴きに行って、呉服屋をやめてギフト館にシフトしました。
現在1500 店全国であるなかで、17 番目でした。(H2 年10 月)
当時はニッセンなど、「カタログだけ」でやる通販が主でした。そこに、あえて「店舗を持ってカ
タログで全国の通販を行う」という仕組みが、シャディサラダ館でした。
新業態ビジネス 「有店舗カタログ通販」に加盟!
①不思議な出来事 地域で一店舗、となった。生涯最大の雄雌タイが釣れた etc 不思議
な力が応援してくれている…?
②地域密着戦略 4 億のライバル会社が圧力を→サラダ館を辞めさせようとした(半年 後)シャデ
ィ社長が、小さな店の方、つまり我々を取った。「頑張ってください」 →全国一位になるまで頑張
った。
③小さな店のアイデア
(1)バースデイ戦略 誕生日の方を一軒一件
(2)トランプ集客:トランプの裏面にイベントを書けるようにした。全国シャディでやってもらっ
て15 億円の効果が
(3)「感謝品目録」という名前のカタログ :お礼にお菓子の詰め合わせを送るのだったら、この
目録を渡して好きなお菓子に 全国から大変な注文が
(ただ、何年かのちに、同業者が沢山出店。→売り上げが伸び悩む…)
このままでは……。
・馬路村(高知県)「ごっくん馬路村」との出会い
ド田舎1500 人の村が、15 億円を飲料で売りあげていた。お話を聴きに行って、
「平野さんも、もっと地域資源に目を向けるべきだよ~!」と言われ、そうか!と。
→帰ってきて早速商工会議所に出かけて、生産者を集めてもらい、『出雲のごちそう産直会』とい
うものを立ち上げました(でも2 年で終わってしまう)
介護事業も数年で失敗
やることなすこと失敗ばかり…
H16 年夏 サラダ油とコーヒーのギフトを車に積み込んでいた時に、「なんでこんな意味のないこ
とをしているのだろう…?」とフト思ったんですね。 中身は同じで、「お中元」なんて上の紙一枚
だけを変える、これに意味があるのだろうか…。
そこで、モノを送るのじゃなく、事(縁)をあげることは
出雲大社の縁結びをあげる
相談したら、宮司さんに相談してみたら?」 →宮司さんは、出雲では神さまです。
私が力になるから、あなたは出雲のご縁を全国区に広げ、人と人とのご縁を結んでください。」そう
言われたんですね。 舞い上がっちゃいました。
・「ご縁」を使ってなにかを売ろうとした!
当時は、
マイ箸ブーム → マイ箸の販売企画
NHK 朝ドラマ →「だんだん」島根が舞台、マナカナさん主演→コラボを
宍道湖シジミ →「ご縁しじみ」の名前で販売を
⇒すべて失敗!
そんな時、ある方から教えてもらった。
→ 1300 年前の古事記 ヤマタノオロチ伝説
川下に流れる「お箸」によって、スサノヲノミコトと櫛稲姫が出会った 伝説
また、神事「御箸の儀式」
『箸は、神さまと人とをむすびつけている。』
そこで、
縁結び箸誕生!
出雲大社表参道に、出雲の「秘話」が…
ある母子がわざわざ5 時間かけて県外からいらしていた。
旅行エージェントにすごいな、と話をしたところ、
「平野さん、今年は60 年に一度のご遷宮の年ですよ。」でも、表参道はとてもさびれている。楽しめ
るところが無い。
あの寂れ具合だと、「出雲大社」でお箸のお店を出しても、失敗してしまうんじゃないか…
そこに、妻の一言
「大型ショッピングセンターは売れなくなったら撤退するけれど、出雲大社がある限り、これは人が
来続けるはず。」
それで決意した。
出雲大社でお箸を通してご縁を届け続けることに、一生をささげよう。そう覚悟しました。
H20 7 月オープン
一週間人が来ない、なんて状況でした。そりゃそうですよね。さびれていますから。
若い娘さんが、「縁結び箸ってどれですか?」 聞いてみたら北九州からお越しだったわけです。「な
ぜ、開店を待ってまで買われるんですか?」
⇒「私の知人がこれをもらって一年で結婚した。その妹も半年で彼氏ができたんです。私も31 で
すから、親を安心させたいんです。」
「あなたはぜったい大丈夫ですよ。」とお伝えしましたら、とても喜んでくださいました。
そうしたら、一年半後に、彼氏を連れてきてくださったんです。お手紙を置いてくださいまして、「あ
なたのおかげです。」と。
松江市、出雲市、観光協会ができて、縁結びを全国に売りだそうと決まったんです。出雲空港が縁結
び空港になったり、世のなかが動き始めました。
そして、H20~25年 出雲大社の他意遷宮 年間900 万の参拝客で大繁盛!
H25 12月 出雲大社「ひらの屋」リニューアルオープン
もうひとつやったことがあります。
神無月は、出雲では神有月なんですね。皆でご縁を協議しあう月です。「全国から集まるこの時期に
いけないけど、いつか行ってみたい。」その声に、なんとか応えたいと、神有月の「神迎の箸」を作
りました。
出雲大社に神さまをお迎えする日12 時に海に入って汲んだ~と桜の木を磨いて、一つ一つ~~
というような
(DVD)ギフトは、人と人との縁を結ぶもの、なのでその縁を商品にできないだろうか。
箸の片方に自分の名前を彫って、縁が結ばれたときに、もう片方に名前を彫って男の箸をお贈りする、
などのアイデアを
縁が結ばれたあとに、二人で戻ってくる人も多い
出雲大社の前で商売させてもらっているということは、全国観光客の方をどれだけ増やせるかが
片一方しか名前を入れない
お礼参りに来ていただくということは、いつかもう一度きていただけるきっかけづくりになるので
はと思っています。
私は箸を売っているのではなく、宮司様の言葉のとおりご縁を売っているのですね。
・縁結び箸の付加価値①
合わせ文字で「商標登録」 ひらがなで ご え ん
毎月出雲大社でお祈りした(?)~~だけを使う
ご縁をむすぶことを毎月御奉納しております。
付加価値②
名前を彫刻(有料)
必ず、「ご結婚しておられますか?」と聞きます。
独身ならば、お箸の片方だけに名前を彫る→相手が見つかった折には、名前彫り&男箸をプレゼン

付加価値③
お箸に結んだ「赤い糸」
縁結び神社に赤い糸を御祈祷していただいて、五円玉に結んでポチ袋に
付加価値④
おみくじ型説明書
・そして……
観光客が減る。ご遷宮が終わり、大型店が進出で、売り上げがどんどん減って
くる
覚悟③
ご遷宮の終わりに合わせるように、息子二人が帰ってきてくれた。
未来の新たなビジョン
出雲から全国へ 海外へ
「縁結び箸」で出雲のご縁を届けよう
展示会出展して、
(1)「ASB」で全国へ縁結び! アンテナ スペース ビジネス
店の一角に、出雲のご縁を伝えるスペースを作っていただく
(2)海外への「おみやげ」縁結び
香港の会社、「商談先UAE の方とのご縁に、お土産にしたい。」という大会社も
(3)結納セット・婚約指輪とコラボ
・私が今回お伝えしたかった事
①「チャンスは求めなければ気づかないし、訪れもしない。」
商業界の表紙、観光協会にすぐに飛んでいく、、、何かを求めていないとチャンスは来ない。。棚ぼ
たという言葉がありますが、黄な粉もちが好きだったら、それの真下にいないと食べられない。常に
求めて、すぐにそこへ行く
②「強みは自社商品だけではない。足元にダイヤモンドがあった!」
島根経営研究会会長、古川さんのお弁当を見た時に、とても感動したんです。記念大会の時のお弁
当だったら、掛け紙にその写真だったり、七-五-三では、その子の産まれ年にちなんだものであった
り、食べられる方の気持ちに寄り添った価値の伝え方があるのだと。
③「需要の創造」
シャディのギフト、あんなに分厚くっても、お箸のギフトはまったくなかったんです。縁結び箸を
考えた時、サラダ館2500 世帯をターゲットにしていたのが、1 億2000 万人がターゲットになった、
ということです。
新たなビジネスへの挑戦こそ、企業永続のキーワードです。
今TT 受講していますが、下記のウルマン氏の詩を感じます。
わが社の経営理念 「縁ありて花ひらき 恩ありて実を結ぶ」
『縁ありて』とは、私の今の人生の中で、「縁を広げなさい。」と言っていただいた宮司さんとの出会
い、また110 年という長期間商売をさせていただいたご縁、経営研究会の仲間とのご縁に対して感
謝をする、ということ。
「恩」ですが、三つの覚悟、最初の覚悟は父の支援、二番目の覚悟は家内の支援、三つめは全国へ
と決めたのは私の長男と次男の支援です。
どんなに仕事をしても、中小企業は家族の支えが一番です。 一番良くないのは、親子の対立です。
私もずいぶん父と喧嘩をしました。 一番やってはいけないこと、社員が一番嫌がるのは、親子や家
族でのいさかいを見せることです。
皆様方のお役に少しでも立てることがありましたら幸いです。
ありがとうございました!
「真の青春とは若き肉体のなかにあるのではなく、若き精神の中にある」
「歳を重ねただけで人は老いない 夢を失ったとき はじめて老いる」
「歳月は皮膚にしわをきざむが、情熱を失ったとき精神はしわだらけになる」
サムエル・ウルマン著 『青春とは』
(謝辞・島根経営研究会会長 古川氏)皆さま、本日は早朝からありがとうございました。島根経営
研究会を代表してご挨拶します。三つの覚悟、素晴らしいお話ありがとうございました。
—————————————-
<13 の徳目朝礼全国大会>
(講評:武澤副会長)
東京… 感謝の言葉を見逃さずに、全員に共有している。
→「たとえばどんなエピソードがありますか?」
「ちなみに、~さんのなかで、アシスタントってどういう
ことだと思いますか?」
具体的なエピソードへ質問で掘り下げる
熊本… エントリーシートの中で「理念から目標へ転換し
ていく、効率化していくということを学んで伝えたい」と
書かれ→『効率化をするために、どんな気持ちになりましたか?』(感情を聞く)
北九州… 「働く目的を考えよう」というものに沿ったテーマでした。 人間力のところで、「今日
の徳目は何ですか?」とちゃんとなっている点、ワークライフバランスというテーマに沿った「共に
働く意味」がちゃんと入っている点がすばらしかったです。
また、女性リーダーが厳しかったですよね? これも意味があっての事のようです。ベンチマークに
行かれて、『人財育成は、厳しい中からできる』というのを籠田さんの会社から学んだそうです。
もえちゃんと厳しい大先輩がいる。 往々にしてこういうことは良くあります。実際に時間をか
けて新人のお話を聞いて行くことが良かったです。
「姿勢が大事ですね。」という価値観を伝える意味がハッキリと
美容室ということでテンションが高め、社長が指導するのもいいですが、なんでも言える仲間、は
良いですよね。
仙台… 笑顔で一日のスタートを作っていく、というお話でした。 考える力を話されましたが、
淡々と話されておられました。 それまで元気、であったのが急に論理的になった。これふつうなん
です。チャレンジすることがスゴイな、と周りが認める。情熱家じゃない社員が、淡々と取り組むこ
とを承認する、これが素晴らしい。
愛媛… このチームのアピールは「お客様目線」
堂々としていた。 良かったのが、どう感じましたか?という感情を聞いています。物事を終わっ
て良かったね、じゃなくて、何が良かったか、その動機付け要因を掘り下げているのが、考える力が
付く質問でした。
福井… このチームがベンチマークした会社は、とても業績が良い会社なんです。 経常利益が十数
パーセントあります。 そして朝礼に際してチームは、何が他社と差別化できているのかを良く分析
しています。 より本来の目的の、「他社の差別化要因」を勉強されています。コアバリューを感じ
させるものがありました。
アダルト(常識力のこと)の高い人、朝礼項目の「今日のテーマ」はここに絞り込んでいます。「明
日」の部分はここに絞り込んで、徳目を書く際の焦点がちがう。これはすばらしい工夫です。
広島西… 人が人を育てる仕組み → 新入社員の久保田さんが、先輩が頑張るから僕が頑張る、
チームワークが、マイナスの事をプラスに変えるんです。人を育てるのは社風だ、という点
長野中信… 質問に「立場を変えて、」を常に意識していました。仲間の一人だったらどうします?
お客様だったらどうします? これは朝礼でとても有効だと思います。
うまくない答えにどうこたえるか、も我々経営者の課題ですよね。
北大阪… 道頓堀ホテルさん、どこが強みなのか、結局会社が好き、社長専務が好き、となるのか、
その努力をしているか。 どんな立派な理念でも、社長が好かれる人格じゃなければダメなんです。
主体的に意思決定することの大切さを、とても盛り込んでいただきました。素晴らしいです。
朝礼のリーダーで結果が変わります。自分に戒めて、13 の徳目朝礼を使って形にする、業績にする
んだ!という点を、覚悟をもって臨んでください。
小林感想
覚悟とは、予想し受け止める事、という平野社長の言葉がとても強く印象に残りました。業績を上げ
るために真摯であること、そのために恐れない、という点、2 日間に渡ってお話くださった皆さまに
共通する点であったと感じます。 白熱教室においても、以前の言を撤回することをいとわず、最も
会員のためになる事は何なのか、という点で非常に強い意志と目的を感じました。
また、朝礼大会においては、意図したとおりより実地に近い形式となっており、とくに印象に残った
のは、東京チームや北九州チームに顕著であったリーダーの役割です。 「行動の具体化」「行動の
理想や理念への昇華」のどちらにおいても、リーダーによる質問の数々から、社員の考えを引き出し
気づきを与える部分、「ああ、こんな質問があったのか。なるほど。」と感じる点が多かったです。自
社の朝礼において、社内リーダーと共有し、ぜひ活かしてまいります。
※経営研究会内資料及び小林ゴールドエッグ社内資料として作成しています。誤字・表現の違
いなどございましたら、ご容赦ください。また共有範囲につきましてもご配慮くださいませ。
株式会社小林ゴールドエッグ
小林真作

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